ギリシャ神話には、ゼウスの子で、翼を持つ少年として描かれるカイロス(καιρός)という神がいます。カイロスとはギリシャ語で機会(チャンス)を意味することから、カイロスはチャンスの神とされています。カイロスの風貌の特徴としては、頭髪が挙げられます。カイロスの彫刻を見ると、前髪だけがあり、それ以外は禿げています。これは、通りすがるとき、前髪をさっとつかまないと、後ろには髪が生えていないということで、好機(チャンス)はすぐに掴まないとあっというまに逃げ去ってしまうという諺(ことわざ)につながります。つまりカイロスとは、今この時(瞬間)を指します。このカイロスに対し、一定の幅をもって規則的に刻まれている時(時間)を司る神としてクロノスが存在します。
◎カイロス(καιρός)
・人間の内側に存在する時の神。
・一瞬、または主観的な時間。
◎クロノス(χρόνος)
・人間の外側に存在する時の神。
・過去現在未来と直線で流れる連続した時間。
2.大アルカナに描かれているカイロスとクロノス
◎No.10 運命の輪のカード
・運命の輪の上にいる存在=カイロス
⇒車輪の上にいる(時間の外側にいる)ことで、悠々自適である。
⇒宇宙の波動と同期することで、運の上がり下がりがない。
・運命の輪の中にいる存在は、クロノス(二匹)
⇒車輪の中にいる(時間の内側にいる)ことで、拘束されている。
⇒地上の波動と同期することで、運の上がり下がりがある。
大アルカナの運命の輪では、大きな輪の上にいる存在に前髪が描かれていることから、カイロスをあらわしていることがわかります。そして運命の輪につけられている三本のスポーク(放射状につながれている細い棒)は運命の輪が回転することで等間隔に時間が刻まれていることを意味することから、この輪の外側にいるカイロスは、クロノスという刻まれた時間を超越していることがわかります。

カードの著作権:
CBD Tarot de Marseille by Dr. Yoav Ben-Dov, www.cbdtarot.com
記事更新日:2025/01/11




























































































