◎言霊
の音は、形無の真の火、真の水に與みて、形をなすの氣()の音故に、氣垂るの意をなして来ルとある。タルとはタルタリと用(はたらき)て、父母のいき本(もと)形なし。其形無のいき舫て、いきの形をなすを、来(氣垂るゝ)と云。北()抔(など)と云も、此心なり。夫の氣、垂るゝと云ことなり。今、人の来(タル)なとゝと云も、遠き彼方にありて見へぬ人も、こゝに近付、顕(あらは)るゝを来(タル)と云。其近付現るゝものは、彼処の人の氣、こゝに垂(た)るゝ故なり。故に、歩み近付、若(も)し彼方の人の氣のこゝにたれされは、譬(たとへ)あゆみ進むとも、爰(ここ)に形見えす。其、こゝにたれさる故也。有朋自遠来なと云も、若(もし)其人徳なけれは、近き人も近付親ます。是を、氣垂らすと云。今、形なきの真(まこと)の火水、初めて形顕すのの音故に、氣垂る(タル)也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.473-474)

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記事更新日:2026/07/19