◎言霊ア❺
吾(ア)は、五十連の総名にして、此(この)一音に万物を をさめて有る。故に、此身も亦(また)、アを放れて外になし。此身、即(すなはち)小天地にして、万物を治めて、かくることなし。故に、天もア也。吾身もア也。故に、今(いま)アの音に吾也とある。古事記神代の巻に、吾身をアカミとあり、ワレとあるをアレとあり。然し、こゝに心得ありて、アに放れて万物なし。われも亦、アに放れさる万物の一つなれは、吾もア也と云は、天はかりアに非。地も亦、ア也。吾のみに非ず。他もアなり。しかるを、天をアと云て、地をアと云(いは)す。自をアと云て、他をアと云す。是は何如んと曰に、今(いま)天地と対したるときは、アは空中の水灵なれは天也。地は形をなして、空水にあらす。又、自他と対するときは、自は軽くして、他は重し。軽きは空中の水なれは、自をアと云。重きは火水の凝故に、他をナと知へし。又、〇と云ときは、天地自他ともに、皆〇と云也。味ふへし。
(山口志道「言霊秘書」p.417-418)


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記事更新日:2026/05/12