◎水穂伝重解誌一言法則上
先(まづ)、一粒の籾(モミ)、自(オノツカラ)春になると籾の胎内に火ふき、ふくれて夏になり、苗代に蒔て水に浸すか、是(これ)火水與(クム)所也。是、與(クム)の始め也。
(山口志道「言霊秘書」p.378-379)


◎言霊井❹
井は、天地万物を備たる井(シホミツ)の灵也。天に水火(シホ)ある故に、火の灵は火水(ホシ)と顕れ、水灵は蒼空に顕れ、是(これ)天のみに非(あらず)。地も又しかり。水火(シホ)あるゆへに、火の灵は塩とこり、水の灵は潮水(シホミツ)となりて、地球をめくる。人亦(また)シホ有故に、火の灵は凝て骨となり、水の灵はシホ水となりて、惣身に搦み回る。是を、チシホと云。井の水の灵搦を以(もて)、吾れを自(ミツカラ)と云。天地を搦を以(もて)、吾れを自(オノツカラ)と云。偖(さて)、オノツカラの語は、オは起也。ノは省け。ツは水にして、カラはカラミ・カラムと用(はたらく)と云ことにて、如レ此ミツカラと云も、オノツカラと云も同義なるを以(もて)、自の一字仮り用ゆ。此(この)法則を以(もて)みる故に、神社の宮に井の灵ある故に、鳥井と云。又、水垣と云。或は、玉垣と云。宮のめくりを、井の灵搦むによりて、号(なづ)けしものなり。人の家にも、井の灵備りて回る故に、カモ井、シキ井、天井なと云。其外、戸障子壁に至るまて、皆(みな)井の形に組さるはなし。故に、今(いま)天地の万物を搦て備たる井也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.410-411)


◎言霊ア❻
オノツカラは、オは起ること。ノは水也。ツはつゝくこと。カは搦むこと。水氣、続き搦むことを、オノツカラと云。其搦むこと、目に見えさる故に、アは空中を回る水の故に、アの音にオノツカラと有也。空中の造作(ツクリ)て為(なす)に非す。巧みにして、回ることに非。天然の理(ことはり)故に、世に奇なることを、オノツカラと云。天地のみに非。万物皆(みな)しかり。大山の戴(いただ)き、草木の葉うら迄(まで)、送らすして水の昇るは、これ自(おのづか)らなれはなり。今は、空中の水無にして有なれは、回れとも見えす。用(はたらき)あれとも、形をなさす。実に奇なる哉。故に、アの音に自(オ)ら也と有也。
(山口志道「言霊秘書」p.418)


銀河


記事更新日:2026/05/12