1.地球から見た天球のようす

地球から見た空を一つの球体とみなしたものを天球と呼びます。天球に映し出される星座を天球の座と考えた場合、太陽は天球を1年かけて1周しているように見えます。

また、天球に固定された線として、1年のあいだに太陽が位置する場所を線でつないだものを黄道、地球の赤道を天球に拡大したものを天の赤道と呼び、黄道と天の赤道が交わる場所を分点といいます。ここでは1年に2回、昼と夜の長さが等しくなる瞬間がおとずれます。日本で「春分の日」「秋分の日」と呼ばれているものです。


天球




2.12星座のおこり

古代の人々は、黄道を12の区分に分割し、1区分を幅16度、長さ30度としました。太陽は1年の巡行のあいだに12区分の一つ一つを次々に通過します。

この長方形をした枠内にある恒星の集まりにそれぞれ動物を当てはめたことから、黄道帯のことを獣帯(zodiac)、または黄道十二宮と呼びます。12区分された一つ一つの宿(house)に割り当てられた動物は、太陽が黄道の各部分に滞在しているあいだのエネルギーの性質を象徴したものです。
星座



3.
グレートイヤーと12星座

地球の自転軸には約23.4度の傾きがあり、黄道に沿って少しずつ西向きに移動していきます。止まりかけたコマの軸が傾き、軸の上部の先端が円を描くようなイメージです。

歳差運動


その結果、毎年ほんのわずかずつですが、ある一定期間に天を1周する期間が短くなり、前年に天の赤道を通過した黄道の地点のほんのわずか後ろで天の赤道と交差します。黄道十二宮の各宮は30度で、太陽は72年ごとに1度ずつ後退することから、約2160年ごとに一つの星座(宮)を後退することとなります。こうした後退運動を歳差運動と呼びます。

歳差運動によって、起点となる
春分点が黄道を1周するのに要する時間は2万5920年となり、黄道十二宮の各星座が2160年ごとに春分点を持ち、次々と前の宮から受け継いで約2万5920年かけて全天を1周することとなります。こうした周期をプラトン大年(magnus Platonicus annus)、あるいはプラトン年(Platonic year)、または単にグレートイヤー(The Great Year)と呼んでいます



4.春分点と12星座

春分点は、紀元前約10000年頃から紀元前8000年頃まで獅子座にあり、その後、蟹座に入ります。さらに双子座、牡牛座、牡羊座と移動し、紀元前150年頃から魚座に入ります。この体系から、その時代に何の象徴が崇拝されていたかがわかります。


◎獅子座の時代(紀元前10000年~)※男性神
 ・獅子が神性の象徴となる。
 ・エジプトでスフィンクスが作られた。


◎蟹座の時代(紀元前8000年~)※女性神
 ・蟹(エジプトではスカラベ)が神性の象徴となる。
 ・蟹は母性原理(月、水、自然)の象徴である。
 ・女神が台頭し、農耕文化と共同生活が始まる。

◎双子座の時代(紀元前6500年~)
 ・双子が神性の象徴となる。
 ・知性の発達により右脳と左脳が分離し、人と神が分かれる。
 ・文字が生まれる。

◎牡牛座の時代(紀元前4500年~)
 ・牛が神性の象徴となる。
 ・エジプトではアピス(牡牛)がオシリスに捧げられる。
 ・クレタ島など、各地で牛が崇拝される。

◎牡羊座の時代(起源前1600年~)
 ・羊が神性の象徴となる。
 ・エジプトで羊が崇拝される。

◎魚座の時代(紀元後100年~)
 ・魚が神性の象徴となる。
 ・キリスト教は魚をシンボルに用いた。

◎水瓶座の時代(紀元後2300年~)
 ・肩に水瓶を抱えた男性
 ・永遠の命の水


〈補足資料〉
◎冥王星の動き約240年周期(冥王星が変わるときに時代が変わる)
 ・1983年~蠍座:恋愛観の変化
 ・1995年~射手座:宗教の変化
 ・2008年~山羊座:権威の変化
 ・2024年~水瓶座:境界の変化



アストロロジー




記事更新日:2026/05/24