1.メンデスのバフォメット
メンデスとは、古代エジプトのナイル川下流のデルタ地帯にあったデデトという都市の後の名称です。古代ギリシャの歴史家ヘロドトスは「ヒストリアイ」という歴史書の中で、エジプトのメンデスで衆人環視のもと、人間の女性と雄ヤギが交わり、この雄ヤギが聖獣として崇拝されていたと記していることから、メンデス雄ヤギという名称が生まれました。
両性具有でヤギの頭と黒い翼をもつバフォメット(baphomet)という存在は、中世ヨーロッパのテンプル騎士団によってヨーロッパに伝えられ、その後さまざまなオカルトや西洋神秘主義に取り込まれるようになりました。19世紀フランスの神秘思想家エリファス・レヴィが描いたメンデスのバフォメット(メンデスの雄ヤギ)は、雄ヤギと人間の女性が合体した姿をしています。マルセイユタロット大アルカナの悪魔のカードに描かれているのは、メンデスのバフォメットと同じ存在です。
メンデスのバフォメット
メンデスのバフォメットをよく見ると、腕にラテン語の文字が書かれています。天を指す右腕には Solve(解体する)、地を指す左腕には Coagula(固める)とあり、これらは中世の錬金術の Solve et Coagula(解体して統合せよ)という言葉に由来します。この言葉は後にフリーメーソンの団体によって「人間の変容、世界の変革」という意味で使われるようになりました。2.フルール・ド・リスのシンボル
聖母マリアの象徴であるフルール・ド・リス(fleur de lis: ユリの花)のシンボルは、上下をひっくり返すとメンデスの雄ヤギの頭部になります。このことから、聖母マリアとメンデスの雄ヤギは対極の存在とされています。
フルール・ド・リスのシンボル

3.五芒星(ペンタグラム)のシンボル
五芒星(ペンタグラム)のシンボルで見てみると、聖母マリアの象徴であるフルール・ド・リスのシンボルは上向きの五芒星、メンデスの雄ヤギは下向きの五芒星となります。
きらめく星と呼ばれる五芒星は金星の描く軌道であり、霊的な世界において上向きの五芒星は精神が物質を制する神聖さを、下向きの五芒星は物質が精神を制する邪悪さをそれぞれ象徴します。

CBD Tarot de Marseille by Dr. Yoav Ben-Dov, www.cbdtarot.com
記事更新日:2025/09/23


















































































