1.翼をもつ存在について

古代のアジアやアフリカでは、翼をもつ存在は風の精や守護神、妖精、悪霊のしるしとされていました。その後、西洋、特にキリスト教圏において、翼は天使のシンボルとみなされるようになります。

霊的な世界では、空中を舞い上がるための軽やかな翼を持つ鳥の姿と合体させることで、人間界を超越した、天の領域に属する存在であることを表しています。翼をもつ存在が示そうとしているのは、物理的に飛行可能であるか否かということよりも、地球の重力と無関係に天空へ向かって高く舞い上がる力を携えていることにあるのです。



守護天使(Guardian Angel)
守護天使


一方で悪魔は、軽やかで柔らかな鳥の羽根でなく、革でできたコウモリの翼をもつ存在として描かれます。コウモリは夜間に蚊や蛾などの昆虫を捕食する夜行性の生き物で、哺乳類でありながら翼をもつ、どっちつかずな存在という象徴的意味をもちます。加えて、人間の生き血を吸う吸血コウモリの話があったり、暗闇の中を飛び回って人間を見つけたら髪の毛に絡みつく性質があったりするなど、気味の悪い存在とされています。


悪魔として描かれるコウモリの翼

悪魔



2.大アルカナに描かれている天使と悪魔の翼

マルセイユタロットの大アルカナカードには、天使のカードと悪魔のカードがあり、いずれも翼に特徴があります。

◎No.14 節制のカード
 ・大きな翼をもつ天使は、地上界と天上界をつなぐ役目をもつ
 ・翼は空色を帯び、天上界にアクセスする霊的な波動をあらわす

◎No.15 悪魔のカード
 ・コウモリの翼をもつ悪魔は、地上界の人々を肉欲や罰でつなぎ止める役目をもつ
 ・左右の黒目が内側に寄っていることで、変性意識を駆使しているさまを示す

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エンブレム(紋章)やロゴに描かれる翼は、手柄を立てて高い位に昇りたいという望みを示しています。このことから、翼のシンボルは天界とのアクセスだけでなく、上昇志向を意味する場合があります。


天使と悪魔


カードの著作権:
CBD Tarot de Marseille by Dr. Yoav Ben-Dov, www.cbdtarot.com


記事更新日:2025/09/23