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The Knowing Way Japan(旧Gary Bonnel Japan)認定インストラクター&プロフェッショナルアカシックリーダー中島志保のブログです

2024年10月

ウツワ(器)とハコ(箱)

◎言霊
器(ウツハ)とは、形をなすものは皆、水の凝(コリ)にして、也。焼物、陶物をなすにも、水を以て土を延して、のち形を文(あや)とり、それより火に入て是を焼く。如此、水火凝て一の器をなす。箱を作るも、木を水火に與み合せて、箱の形をなす。板は水なり。釘は火なり。其水火に與み合せて、箱の形をなす。則、水火の和(やはら)きこるなれは、器も則(すなはち)人也。故に、屢(しばしば)説く如く、形をなす者は火水のこりにして、皆人なれはこそ、此一音に器也とある。又、総(すべ)て人の灵とある。押て知るへし。
(山口志道「言霊秘書」p.453-454)


◎言霊
器(ウツハ)と有(ある)意(こころ)は、一休の哥に、心こそ心迷はす心なれ仏も下駄も同じ木の端、と。本(もと)は一本の木なれとも、今仏像と下駄との差別をなす物は、火の用(はたらき)也。ノミノコキリの類ひ、皆な火也。其火を以(もて)、仏像と下駄との差別をなす。又、火を以(もて)見分る。火を以(もて)分て作る。此故に、に器(ウツハ)也。つゝまる処は、上に解く如く、形(カタチ)をなす義より、器(ウツハ)也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.463)

陶芸家

 
記事更新日:2026/07/07

ヒト(人)

◎言霊
人(ヒト)の語は、は火也。は與こと。火と水と和らき與みて、火水のいきのを能(よ)く行ふ者を人と云。人と云名は、只(ただ)我等に限るに非(あらず)。万物みな人(ヒト)なり。水火の二(ふたつ)のを備ふるが故に、其そなへたるを行はさるときは、人もひとに非(あらず)。此人間は、身に此息息(いい)のを備ふるか故に、能(よく)五十連の音をなす。此五十連の音は、我身の息のイキ也。又、教也。此故に、鳥獣に勝れて能(よく)言語の差別をなす故に、能(よく)人の名をおはす。人と云は、水火和らき與と云語にして、万物皆人なれとも、火水のいきを備へなから、いきの道をしらす。いきのを全く行はさる、虫か魚かと云(いひ)て、人と云(いは)ず。古人は、此五十連の息のを備へて、能(よく)此を知り、の如く是を行ふ。故に、人と名付る也。故に、父母兄弟貴賤上下等の差別を知り、礼をなす。若(もし)、此備へたる息のに違ふて、貴賤の差別なく、父子兄弟の信義を失へは、鳥獣に同しくして、人に非す。鳥獣といへとも、此を備る。故に、鳩(は)とに三枝の礼あり。鳩に反哺の孝あり。これ自然のなり。しかれとも、其全(まつた)からさる故に、行ふことも又全からす。故に、人の名をおはず。人の名は形に非す。其備たると、行ひの全き故に人と云に、今五十連のいきのの音に、ひと也と有。ト子(ね)リ抔(など)と云か如し。
(山口志道「言霊秘書」p.450-451)


◎言霊
人(ヒト)は、天地の水氣、火垂より生るゝか故に、ヒトと云。天の水氣斗(ばかり)にて、地の火垂なけれは、緒生の縁かけて、人生せす。又、地の火たり斗(ばかり)にて、天の水氣なけれは、能生の縁なくして生せす。天地の水氣、火垂有か故に、人を手()と云。故に、の音、人(ヒト)也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.500-501)


◎言霊
火の水に與むの、水中の火灵なるか故に、人(ヒト)也と有。火水の與むを、ヒトと云か故に、の音に人(ヒト)也と有。白ふ人、黒ふ人、仲ふ人なとのは、皆人(ヒト)のことと思ふへし。
(山口志道「言霊秘書」p.503)

ちぎり

 
記事更新日:2026/08/27

ナキ(無)とム(無)

言霊
無は、ナキナクと用(はたら)きて、は火。水は時有て、形顕して目に見ゆれとも、和の理は氣にして見へす。たとへは、土偶人の如し。土の凝なれとも、土凝て人の形となるは見ゆれとも、其凝は氣にして見えす。今、水火の和したる形、本来火水の氣の和(やはらぎ)は見へす。本来、火水の凝の理(ことはり)は見えす。今、此の音は、火水の和らく形を云には非。火水の氣の和くをと云。即、無の義にして、氣の双(なら)ふこと。其氣の並(なら)ふは、氣有て形なし。目に見えさることの音のゆへに、惣て目に見えす、形顕れぬを無(ナキ)と云。即、也。しかれとも、見えさる氣も、並ふ理も、是は無にして有なり。如(も)し、其理を尽すときは、重々無尽にして不可解。何れ、有とも、無(なし)とも定め難し。しかれとも、今は和くの理ありて、其形無くして、見えさるの一反より、の音に無(ナキナク)也とある。
(山口志道「言霊秘書」p.446)


◎言霊
無(ナキ)は、は凝(コル)こと。は暉く火の灵なり。水、火の中に凝ると云こと。は、惣て火中の水灵にして、水の火に凝るの一行なり。其一行の中にても、此一音は中言に在て、余の四音に替て勝るゝ。水、火中に與み凝れは、火の為に水消為す。たとへは、鼎(かなえ)に水を入て火をたけは、竟(つひ)に水は火の為に消散す。是をナキ)と云。又、火も水中に與み凝れは、火の形を隠す。是、氣の凝(こる)故(ゆゑ)なり。惣て氣こり、これは其形を隠す。是をナキ)と云。今、の音は、火中の水の凝り究るの音の故に、は無き也と有。則、と云の一言にて、無()の語に用ると知へし。是、與るのの音なるか故なり。是、無の字にナキと訓するは、和漢の灵合なり。
(山口志道「言霊秘書」p.510-511)


土偶と埴輪


 
記事更新日:2026/09/11

クロ(黒)とゴシキ(五色)

言霊※ワ行のウ
の音は黒(クロキ)也。此言に神秘(又にくし)あれとも、暉く火のの音、下に至て解へし。
(山口志道「言霊秘書」p.402)


言霊
黒(クロキ)也。は火水の灵にして、正中(まなか)に位し、火水の根()に舫ひて、文(あや)分らぬこと。時に合はすれは、夜の八つ時なり。故に、黒(クロキ)也。クロは與こと。(かたまる)ことにして、與みまりて、文(あや)分らぬこと。染物の黒と云も、藍の與みて、舫ひ極たる色也。是をクロと云は、委しくは、下(しも)のの条下にて知るへし。しかれは、今のは、火水の正中に與舫ひて、文分らぬを黒き也とある。是を、バ玉と云は、は文分らぬこと也。こゝに不審のあるは、火水與み舫ひ、文分らぬことならは、何そ黒きと云や。答て曰。クロは水なり。然れは、水になりて火の形なし。火の形なけれは、火水の與とはいはれす。又問。水火與たる形見ゆるならは、文分れて、くみ極るとは云れす。其文分らぬ黒きは、又水の影にあらすやと云に、曰、黒きは水なりといへとも、火を與の水にして、水の一辺に非す。男女の交りは、火水の極りなれとも、其くむ極りに至れは、男の火は女の水中に形を隠して見えぬか如し。そこて、は玉の黒き也。
(山口志道「言霊秘書」p.440-441)

時刻


◎言霊
暗(クラキ)也。バ灵の闇なとゝつゝくは、此故也。
(山口志道「言霊秘書」p.441)


◎言霊
は黒(クロ)也。の音に解くを待へし。
(山口志道「言霊秘書」p.467)


◎言霊
は黒(クロ)也。の音に解くを待へし。
(山口志道「言霊秘書」p.470)


◎言霊
の音に、暉火灵とありて、何そ黒きと云也。解して曰。クロキと云語はクロキクロシなとゝと用(はたらき)て、は與(クム)こと。カタマル)こと。與みることを、惣(すべ)てクロと云。故に、吾仏性の相の上にては、青黄赤白の四は、顕色と云を、黒色の一は省く。其故は、黒色の一つは、四色の外に有ものに非。赤色與みれは、其れを黒(クロ)と云。黄色與みれは、是も亦黒(クロ)と云。青白の二色も亦然り。何れの物にても、與みるを、黒(クロ)と云と知へし。例せは、色の黒き人も、黒色の人に限らす。面の色の赤きの深(ふかき)を、黒と云。或、クロフト(黒人)抔(など)と云も、其業に與み褐りたるを云。シロフト(白人)は、其裏也。此クロとは、黒色の深きことばかりに非す。一切の物、與みりたるを、総てクロと云。今、の音は、暉く火の灵にして明らかなるを、クロキ也、クラキ也なとゝ有。法則(のり)を知らさる人は、知り難きことなれとも、火の暉く用をなすは、火凝りてるの最上也。石中より火の出るも、余に合せて凝故に、暉き出る。顕云。此説取に足らす。秋になり、陽の氣、陰中に褐るか故に、かゝやく。是を、稲妻と云。如此、火はこり凝るか故に、暉くの用(はたらき)をなす。今、クロとは、物に與みるの理(ことはり)なるか故に、暉く火灵のの音に、クロキ也と有也と思ふて知へし。
(山口志道「言霊秘書」p.475-476)


◎言霊
黒(クロ)也。語を解かは、の音の下に解か如し。一物のホチ)、與(クミカタマル)物を、クロキと云。是、火中に水與(クミカタマル)故に、黒(クロ)也と有。偖(さて)、爰(ここ)に不審の有は、の音は、火中に水與(クム)の音なり。しかるに、無()也、空(ムナシ)也、黒(クロキ)也と有ときは、聞えかたきやうなれとも、上に解如く、ナキの名()はコルこと。は、暉(カカヤク)火の灵にして、氣(イキ)なり。イキの凝(コル)と云こと也。又、空(ムナシ)きと云は、睦むこと。は無きのこと。暗(クラキ)という云語は、クラシクラキと用(はたらき)て、は與(クム)こと。は省け。水火の與義をなす。しかれは、無きと云も、空きと云も、少しの違ひは有れとも、是みな與むの義也。しかるに今、世に消失たることをナシと云。其を、暗きと云は如何。此の音は、火中に水與(クム)の音にして、火中に水與むときは、即(すなはち)消失(ウシナヘル)也。先に解か如く、鼎(かなえ)の水の火の為に、きえうせるか如し。惣て、万物與み究るとき、消失せるもの也。一粒の米も、天地のいきの凝なれとも、凝り究れは、水氣放れて、かれかれになり、消失(キエウスル)也。花も、陽の火に凝()らされて開くも、凝り究れは、散失(キエウセル)也。春来春去、朝あれは夕部あり。人も齢ひ究れは、終に消へ失せて、無き灵となるなり。是、盛者必衰の理(ことはり)なり。惣て、天地搦み、物に與み、竟(つひ)に放るゝの法則、自然の理(ことはり)ゆゑに、その自然の理(ことはり)を、天地水火を以(もて)教ゆるの皇国ゆゑに、文を綴るにも、此心を放れさるか皇国の風と知るへし。貫之等の古今撰集も、延喜帝の尊慮を其儘受て、撰集せし物故に、其古今一部は、始め有は必(かならず)終るの、盛者必衰の理(ことはり)を尽すか、撰集の大意也。始め、四季の部より年賀に至るまて、盛なることを知(しら)しめ、春は花咲、夏は郭公、秋は月、冬は雪を弄し、千代万代迄も、如斯有んと祝ひこめしは、年賀の部まで也。其より、離別の部を出し、此部より必衰の理(ことはり)を知しむ。其より、夫婦妹背の愛情を尽して、愛情の一部を立てて、竟(つひ)に死することを教へて、以(もつて)巻軸を収む。是、年賀迄の五部は、盛者の相を示し、其より雑哥に至るまで、必衰の理(ことはり)を知(しら)しめ、恋の一部は、人の意(こころ)の動くもの故、別して其義を明し、初め、文目も分ぬ恋もする哉と、初恋の哥を挙て、其より草々の妻乞歌を撰ひて、恋の終巻軸に至りて、妹背の山の中に落るの哥を以て、千代とも契りし妹背の中も、月重り年積れは竟(つひ)に別るゝ。これ、会者定離の相を示すの法則也。其外、源氏、伊勢物語等、種々の書に至るまても、盛者必衰会者定離の心を綴らさるはなし。是れは、皇国の書の亀鑑、是(これ)則(すなはち)天地陰陽の離合(くみはなれ)の理(ことはり)也。布斗麻邇のト(ウラヘ)こと、稲荷の古伝も、陰陽の離合(くみはなれ)より外なし。会者遂にハナルゝ故に、今の音は、睦むの義にして、火中の水灵なり。其睦み究れは、竟に形隠して、無()に至る。是を空(ムナシ)き也と云。是を、イキの終りと云。故に、の形顕せし、火水の與み究りて、其形を本源に隠して、黒き也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.513-515)


五色の龍

 
記事更新日:2026/07/27

夜のエナと眠のエナ(胞衣)

◎言霊
行の夜の胞衣)也。是は、夜の八つ時を云。此時は、陽氣の火、陰の水中に潜まりて、水中の火となるか故に、の音に夜の胞衣と有。
(山口志道「言霊秘書」p.433)


◎言霊
行の眠の胞衣)也。夜の八つ時、息(イキ)元(もと)の胞衣に納る故に、眠の胞衣なりと云。此語のは根也。は睦む也。息の根に睦(ムツ)むと云こと、根入(子イル)と云こと故に、子ムルことは人のみに非。天地の息も、丑の時には本元の胞衣に入(いる)。人も天地も、ともに本元の胞衣に心を収る。是、根に入か故へに、眠ると云。如此、子ムリの胞衣は、時に約すれは丑の時也。これ、水中の火にして、陽の火、陰の水の正中に形(かた)ちを隠す時なり。故に、今は、水中の火灵なれは、夜の胞衣、眠りの胞衣とある。凡(すべ)て、行は天地の父母、あやをなすことを宰るの行にして、始にヤイと息を文に与(くみ)、に至りては、水火和らき與(くみ)て、流るゝ水となりて、一滴をもらし、其一滴今(いま)此胞衣に至て、ツユと円(まどか)になる。其露と円かなるときは、水の形をなして、火は水中に形を隠す。爰(ここ)か、眠りの胞衣也、夜の胞衣なりと思ふへし。
(山口志道「言霊秘書」p.433)


夜の森


 
記事更新日:2026/05/27

ヤ(家)とミヤ(宮)

◎言霊
家()と云は、左右上下より、草木を文(アヤ)に與造りしもの故に、家のことをと云。ミヤと云も、は尊(み)こと。や家のこと。神の在(ましま)すをミヤと云故に、神の宮の棟にうち違ひてある木を、千木(ちぎ)と云(いふ)古例にて、古へは家と云も、今の如(ごとく)結構せるものに非(あらず)。木を斜にうち違ひて、地に堀立てゝ、其違ひまたげたる木の先をも切らす置く。是を千木と云。故に、木をあやにまたげたるより、家をと云なり。大古は、凡(すべ)て貴賤の隔なく、皆神と云。人の世に至りて、貴きを神と云(いひ)、賤きを人と云(いふ)。其神の在(ましま)す処をミヤと云。其人の住処を只(ただ)と云。これ、差別はあれとも、ミヤと云も、と云も、別のものにあらす。貴賤の差別也。如此、家をと云は、木をあやに組て、またけたるより名をなす。故に、今の音に家也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.426-427)

神社


記事更新日:2026/05/20

イケ(池)とヌマ(沼)

◎言霊
ヌマ(沼)とは、はうるをふ(潤ふ)也。はまどか(円か)也。水と土と練合せて、塀井にもあらす(非)、また関にもあらす(非)。是を沼と云。又、ヌマの反にして、は和らくこと。水と土と和らく処の名也。沼は、土と水の差別(けぢめ)正しからす。練り和らくより、水と土との差別(けぢめ)正しからす。

沼


イケ(池)とは、は水火(イキ)のこと。は差別(けぢめ)のこと。四方の土に囲み、中に水をつゝみて、土は土、水は水と、その差別してあるを以(もて)池と云。

池


今、の音は、アワの二音を和らき、あやなすより、の音に沼也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.426)


 
記事更新日:2026/05/19

アヤ(文)

◎言霊
は空水の水にして、自()ら也。は和(ヤワラク)こと。水火(イキ)の二つ、自ら和らくことを、アヤと云。惣(すべ)て、物のくみ、模様の舫(もや)ふことをアヤと云。古今集に、あやめも知らぬ恋もする哉、とある。初恋の哥にて、男女のまくばいの道は、いかゝすることやら、其すらも知らすして、恋すると云ことにて、アヤメモワカヌとある。此の音は、アワの二音舫ひて、の灵起る故に、アヤ也とある。赤子をヤヽと云も、父母のアヤなせるより、名をなせるか故に、アワヤの三行は天地人也。行は天。行は地。行は天地のアヤなせる故に、人なり。故に、今の音に文也とある。
(山口志道「言霊秘書」p.425-426)


男女


記事更新日:2026/05/18

ワ・〇(天地自他)

◎言霊
は万物の形を宰る也。先に云如く、は天也。は地也。地は万物の形を宰る故に、一切のものゝ地を離れて生するものなし。の音の下に解か如く、と云は天のみにして、地をいはす。自()らをと云て、他をと云(いは)す。今、の音は、夫と異なりて、万物の形を宰る故に、天も也。地も也。自も也。他も也。形(かた)ちをなすもの、皆(みな)なり。故に、の音に也と有も、天地と形をなすときは、皆地による也。日月と顕れ、雲霧となるも、天か地に交るゆへに、此形起る。故に、自他の隔てなり。形をなすものを、惣て也と云。
(山口志道「言霊秘書」p.423)


巨大な穴と人間



記事更新日:2026/05/16

ワ(〇)とツユ(露)

◎言霊
は地なり。地は総(すべ)て水のをなす故に、は水火の灵にして、水火交はらねは、水のをなすことなし。父の火と、母の水と交るか故に、一滴の水のをなす如(ごとく)、は地にして、水火の凝故に、水のをなす。水のは、則(すなはち)露なり。さて、露の語は、は渦巻こと。は火水の和にして、水火和してをなす。は水火の灵の故に、水昇りて、玉のをなす。是をツユと云。たゝ、千草の葉に置ツユのみに非。人及(および)一切の鳥獣迄(まで)も、此形をなすの始めは、水のの一滴の始め也。ツユ也。其ツユの形をなす処は、天に顕、地によりて、形をなす也。今、母胎にありて、始めて形を成すか如し。は地に位して、一滴のツユをなす処ゆへ、の音にをなすと有。
(山口志道「言霊秘書」p.422-423)


◎言霊
露の字に、月令に露は見(アラハ)るゝ也と有も、形無の天地の火水、今形あらはすか故に、露をなす。父母の一滴、又(また)然(しか)り。露(ツユ)は、天地交合の一滴なり。故に、アラハスの訓あり。父母形無のいき交合して、一滴のツユをなす。是、氣垂(キタル)と言う。
(山口志道「言霊秘書」p.474)


葉


記事更新日:2026/07/19

アウム(阿吽)とアミタ(阿弥陀)

◎言霊
也とは、是空水の回る形也。〇は円満の義にして、欠ること無き相(スカタ)なり。今、此の音は、五十連の総名とありて、此一音に諸(もろもろ)の音を をさむ。先に解、真言の金胎両部の曼陀羅も、アウムの二字といへとも、つゝまる処は、の一音に収る。は躰にして、ウムは用なり。華厳に所謂、小始終頓円の五教は立れとも、小乗は比するにたらす。終始頓の三教は、大乗なれとも、声聞縁覚の菩薩の三乗所得の法なれは、是を三乗教と立る。たまたま、円満に修多羅を細微に説(とく)といへとも、未た主得を不具(グセ)。独り別教一乗は、自利融即なり。一、一切に入、一切、一に入ると立てゝ、無果円融する故に、是を円教と号(なづ)け、天台には蔵通別円の四教と立(たつ)れとも、蔵通別の三教は彖理談九法門にして、未た円頓にあらす。独り性具を立てゝ、即空仮中と談する具の一字を以(もて)、一微塵を挙れは、三千の諸仏は宛然より独り是を円教と云。密家は知らす。華天両宗に円教と立るは、円はまとかにして、即)也。は円満にして、欠ることなし。故に、経には、彼仏円光と説く。即、尽十方也。是を、円光と説く。本願円頓一乗と立るも、一名号に万徳を具して、残ることなし。円頓絶対不二の教え故に、円教と号(なづ)くる。故、如此何(いづ)れより見ても、)は円満の義にして、欠ることなきとは、諸々の物を解きて、解さることなし。今、此は、五十連の総名にして、此一音に諸音を具して、欠ること無き故に、又也とあり。此法則を以(もて)て解ときは、解さることなし。さて、しはらく置て、阿弥陀の三音を解かは、無量寿と云はまつ置て、今(いま)此言灵に円具する尊き御仏と云こと也。故に、諸神諸仏も阿弥陀一躰の分身にして、恒沙の万徳、此御名にをさめたり。実に宜(むべ)なる哉。これを言灵の法則に解かは如此。仏教は知らす。顕云。アミタの反にして、の一音より五十音を生す。をさむれは、又(また)の一音となる。諸仏菩薩、五十音にはつれたるはなし。故に、阿の仏と云。又(また)云。
(山口志道「言霊秘書」p.419-420)

〔補足〕
円教とは円満な教えの意。中国仏教では諸経論の思想を分類し、教えの浅深を検討することが行われたが、そのなかで究極的な教えを円教と名づけた。この分類に携わった人に、北魏の慧光、天台智顗、唐の法蔵、唐の元政などがいる。慧光、法蔵は華厳経、智顗は法華経を究極的な円教とみなした。元政は真言密教を一大円教となし、日本の天台密教はこの説を採用し発展させたもの。円教という語は、すべてが差別をこえ、互いにとけあい互いに完成すると考える天台宗によって特に多く用いられる。


◎言霊アウム
アウムの二音、其躰空虚にして、無尽にしからしむるの音なり。故に、古伝にもある空中の水灵にして、無にして有なりと有て、故に字本不生不可得有也と云も、又(また)此アウムの二音によりて無にあらす、有にあらす、不可得の音なり。其、真言の金胎両部の曼多羅は、アウムの二音の外なし。は胎蔵界、ウムは金剛界。は躰にして、ウムは用なり。今、神代の学ひよりは、は空水の灵にして躰、其まゝウムと水灵か火に入交て用となる。是を火中の水と云。
山口志道「言霊秘書」p.419-420


阿弥陀如来


記事更新日:2026/05/15

ア・ナ・〇(天地、自他)

◎言霊
吾()は、五十連の総名にして、此(この)一音に万物を をさめて有る。故に、此身も亦(また)、を放れて外になし。此身、即(すなはち)小天地にして、万物を治めて、かくることなし。故に、天も也。吾身も也。故に、今(いま)の音に吾也とある。古事記神代の巻に、吾身をアカミとあり、ワレとあるをアレとあり。然し、こゝに心得ありて、に放れて万物なし。われも亦、に放れさる万物の一つなれは、吾も也と云は、天はかりに非。地も亦、也。吾のみに非ず。他もなり。しかるを、天をと云て、地をと云(いは)す。自をと云て、他をと云す。是は何如んと曰に、今(いま)天地と対したるときは、は空中の水灵なれは天也。地は形をなして、空水にあらす。又、自他と対するときは、自は軽くして、他は重し。軽きは空中の水なれは、自をと云。重きは火水の凝故に、他をと知へし。又、と云ときは、天地自他ともに、皆と云也。味ふへし。
(山口志道「言霊秘書」p.417-418)


富士山



記事更新日:2026/05/12

アマ(天、海)

◎言霊
海(アマ)也。海水は、国土を中にして、常に回るゆへに、海のことをと云。常に回ることより、号(なづ)けしものなり。故に、アマと云も、は海のこと。は男女の唱へにて、海に塩汲、漁りする女男(メヲ)と云ことにて、アマと云。又、アマノハラ(天の原)と云ときは、アメのこと、海のこと。は広きこと。は助言。空と海と向ひ合ふて、広きことをアマノハラと云。仲麿の哥に、あまの原ふりさけ見れはかすかなるみかさの山に出し月かも。遣唐使に行きて、吾国へ帰らんとて、明州の湊に舩を浮へけるとき、空と海と向ひ合て、広々としたる処へ、月の出たるをみて、あまの原と詠したる也。又、赤人の哥に、あまの原ふみ轟かす鳴神の思中をはさくるものかは。是も、空と海と向ひ合せて、広々としたる処を詠したる也。如此、海のことをと云て有也。空中の回るより、義を転して、海水の国土を回ると云より、海をもてと云義の出たる也。
(山口志道「言霊秘書」p.416-417)

雨



記事更新日:2026/05/11

アメ(天)とアメ(雨)

◎言霊
天(アメ)は、は空中の水灵にして、は回ること。空中の水の回るを、アメと云。空中の水は、常に回(めぐる)を以(もて)躰とす。時有て回るに非。何れの水も、回らさるはなけれとも、時に回らさること有。今、空中の水は常々回れとも、目に見へるものに非。目には見えされとも、常に回りて、昇り降りするときは、中(う)ちの陽の火の和して、水の形をなして降る。此時、初て人是(これ)をみて、アメと云。是、初めてのアメにあらされとも、空中の火氣に和せさるときは回れとも、人の目にはみえさるか故に、アメ也と知らす。火氣の和して、水の形をなす処にて、初て人アメと云。故に、アメは空水の回る水の故に、空中に有て、降る道をアメ(雨)と云。正しく地に落ちて後、水と唱て、アメとはいはず。如此、空中の水の回るに付て、アメと云名をなす。其空中に回る水の灵は、此の音故に、アメをたゞとも云。人のアタマと云も、皆アメの灵と云こと也。
(山口志道「言霊秘書」p.416)

雨



記事更新日:2026/05/11

アハレとアワレ(哀、隣、憫)

◎言霊
に唱るときは、)の心をなす。先(まづ)、仮名にはと書てあれとも、唱ひはとよむときのこと也。例せは、アハレと書ときは、に読。此とき、仮名の儘にて、の心にてアハレムの語を解(とく)ときは、解(とけ)す。何故ならは、先アハレムの語は、は空水の灵にしてミヅカラ(自)のこと。は放つの義。は睦の義。是、自ら開き、放ち、睦と云ことになる。是を以(もて)、アハレムのときは、にして、かどたゝす、まろきこと。は睦むことにて、おのつからの形にならず。其ときは、に称て、の心を以(もて)解(と)けは、解(とく)る也。は自(ミヅカラ)也。丸く睦むと云ことになる。是にて、アハレムの義解る。又、アハレを、アツハレの心につかふことあり。は、自(ミヅカラ)。は字の如くにて、放ち開くことにして、ハル、ハレと用(はたらき)て、アツハレの心をなす。此の音を、の音に称るときに、此二つ心得あると可知。縁(チナミ)に云。は、広韻に悲哀也。ア〇(ワ)レムは、也。哀矜也。ア〇(ワ)レム、二義あり。也。ア〇(ワ)レムは、也。也。ア〇(ワ)レム、二義也。然れは、ア〇(ワ)レム、三義あり。今、一のア〇(ワ)レムを解とも、顕は三義ありとなす。志道は、三義のこと知るや否や。余の志道に学ふ者、未た知るへからす。哀哉、嗚呼、事は布斗麻邇灵伝に委(くは)し。
(山口志道「言霊秘書」p.414-415)
平安時代の人
記事更新日:2026/05/10

カミ(髪)とカシラ(頭)

◎言霊カシラ(p.132)
頭(カシラ)のとは、火の灵の昇(ノホル)なり。シラの反にて、は水の灵の昇(ノホル)なり。此 の二灵は、天地の水火(イキ)高(たかく)昇(のぼる)を宰(ツカサトル)。人胎内(たいない)の水火(イキ)昇(ノホリ)極(キハマル)所の名なり。故に、月代(サカイキ)と云。或は、笠(カサ)、柳頭(カサシカサス)、坂(サカ)、累(カサネカサヌ)、如是、 の二音は、高(タカキ)を宰なり。
(山口志道「言霊秘書」p.132)


◎言霊
髪(カミと云は、は暉火の灵にして、即(すなはち)火也。は水の灵なり。惣(すべ)てのもの生するは、火水の息、出入するによりて生するもの也。故に、口は更なり、惣身の穴よりの、火水の息の自然に出入をなす故に、眼耳鼻口、都(すべ)て穴ある処、別して毛を生す。其中に、首(かし)らは水火の息の起る処也。故に、毛と云(いは)す、別してカミと号(なづ)くる。又、カシラの語は、は暉火の灵にして、火の昇る灵。シラは、反(カヘ)しにして、は昇水の灵。水の昇るなり。故に、胎内の水火の氣、昇り極る所故に、カシラと云。又、髪の毛をサカイキと云は、総(すべ)て の二音は、水火の昇る音の故に、高きを宰る。其例。坂、笠、重ね、嵩(カサム)。皆、高きを宰る音故に、カミ也とある。水火より生る毛なれは、の音に髪の法則をなすことむべなり。惣て、諸(もろもろ)の毛は、水火の息より生して、皆カミなれとも、水火の息昇り極て生する処の故に、別してすくれたるに順ふて、カシラの毛をカミと云也。
(山口志道「言霊秘書」p.413-414)


◎言霊
頭(カシラ)のことを、何そと云や。カシラとは、息の昇る所。いきの昇る限りは、是(これ)和(ヤワラ)き凝(コリ)の極る処也。上に解く如く、の音は天に位して、息の和する音の故に、カシラは天に位して、息の凝極る処ゆへに、の音にカシラ(頭)とある。ウナヒウナシ、と云如し。
(山口志道「言霊秘書」p.445-446)
女性

記事更新日:2026/07/11

ハシメ(初)とヒラク(発)

◎言霊
初(ハシメ)也。ハシメは、は開くこと。昇水の灵にして、はすゝむこと。は、芽かひを開くの初めゆへに、の音に初也と有。

◎言霊❻❼
発(ヒラク)也。ヒラクとは、上(うへ)初めの義と同義なれとも、少し差別あるなり。ヒラクと云ときは、けぢめの方を宰る。又、初めと云ときは、けぢめに非す。進む方を宰る故に、初めの義は終りに対し、ヒラクの義はふくむに対す。先(まづ)、開くの語は、ヒラキ、ヒラクと用(はたらき)て、水は昇、火は降りて、一物の(ホチ)の火水となり、上下左右へ分るゝことを、開くと云。戸を開くと云(いふ)、左右へ別るゝこと也。器を開くと云(いふ)、蓋と盆と上下に分つこと。今、此は、渾沌の一滴の(ホチ)、正しく行の胞衣にあるときは、天の氣を直に受さる故に、出入の息を備へす。胞衣を始て破り出て、自らの息と天地の息と合して定る、出入の息をなす。渾沌の一滴、左(ひだ)りへ開きて地となり、右へ開きて天となる。其形は、の音の形也。知へし。これにて、イキの二つを宰也と有。故に、草木の葉()も云も、芽ざし、二つに放れたるをと云。箸と云も、橋と云も、羽と云も、皆、出入りのイキの二つを宰るものは、皆と云。
(山口志道「言霊秘書」p.412-413)


扉



記事更新日:2026/07/31

ミツカラ(自)とオノツカラ(自)

◎水穂伝重解誌一言法則上
先(まづ)、一粒の籾(モミ)、自(オノツカラ)春になると籾の胎内に火ふき、ふくれて夏になり、苗代に蒔て水に浸すか、是(これ)火水與(クム)所也。是、與(クム)の始め也。
(山口志道「言霊秘書」p.378-379)


◎言霊
は、天地万物を備たるシホミツ)の灵也。天に水火(シホ)ある故に、火の灵は火水(ホシ)と顕れ、水灵は蒼空に顕れ、是(これ)天のみに非(あらず)。地も又しかり。水火(シホ)あるゆへに、火の灵は塩とこり、水の灵は潮水(シホミツ)となりて、地球をめくる。人亦(また)シホ有故に、火の灵は凝て骨となり、水の灵はシホ水となりて、惣身に搦み回る。是を、チシホと云。の水の灵搦を以(もて)、吾れを自(ミツカラ)と云。天地を搦を以(もて)、吾れを自(オノツカラ)と云。偖(さて)、オノツカラの語は、は起也。は省け。は水にして、カラはカラミ・カラムと用(はたらく)と云ことにて、如ミツカラと云も、オノツカラと云も同義なるを以(もて)、自の一字仮り用ゆ。此(この)法則を以(もて)みる故に、神社の宮にの灵ある故に、と云。又、水垣と云。或は、玉垣と云。宮のめくりを、の灵搦むによりて、号(なづ)けしものなり。人の家にも、の灵備りて回る故に、カモ井シキ井天井なと云。其外、戸障子壁に至るまて、皆(みな)の形に組さるはなし。故に、今(いま)天地の万物を搦て備たる也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.410-411)


◎言霊
オノツカラは、は起ること。は水也。はつゝくこと。は搦むこと。水氣、続き搦むことを、オノツカラと云。其搦むこと、目に見えさる故に、は空中を回る水の故に、の音にオノツカラと有也。空中の造作(ツクリ)て為(なす)に非す。巧みにして、回ることに非。天然の理(ことはり)故に、世に奇なることを、オノツカラと云。天地のみに非。万物皆(みな)しかり。大山の戴(いただ)き、草木の葉うら迄(まで)、送らすして水の昇るは、これ自(おのづか)らなれはなり。今は、空中の水無にして有なれは、回れとも見えす。用(はたらき)あれとも、形をなさす。実に奇なる哉。故に、の音に自()ら也と有也。
(山口志道「言霊秘書」p.418)


銀河


記事更新日:2026/05/12

シホ(水火、塩)とホシ(火水、星)

◎言灵
は、引汐也。天地のイキを搦みて、引息のの灵故に引シホ也とある。
(山口志道「言霊秘書」p.410)


◎言霊
は、天地万物を備たるシホミツ)の灵也。天に水火(シホ)ある故に、火の灵は火水(ホシ)と顕れ、水灵は蒼空に顕れ、是(これ)天のみに非(あらず)。地も又しかり。水火(シホ)あるゆへに、火の灵は塩とこり、水の灵は潮水(シホミツ)となりて、地球をめくる。人亦(また)シホ有故に、火の灵は凝て骨となり、水の灵はシホ水となりて、惣身に搦み回る。是を、チシホと云。の水の灵搦を以(もて)、吾れを自(ミツカラ)と云。天地を搦を以(もて)、吾れを自(オノツカラ)と云。偖(さて)、オノツカラの語は、は起也。は省け。は水にして、カラはカラミ・カラムと用(はたらく)と云ことにて、如ミツカラと云も、オノツカラと云も同義なるを以(もて)、自の一字仮り用ゆ。此(この)法則を以(もて)みる故に、神社の宮にの灵ある故に、と云。又、水垣と云。或は、玉垣と云。宮のめくりを、の灵搦むによりて、号(なづ)けしものなり。人の家にも、の灵備りて回る故に、カモ井シキ井天井なと云。其外、戸障子壁に至るまて、皆(みな)の形に組さるはなし。故に、今(いま)天地の万物を搦て備たる也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.410-411)


◎言霊
の音は、水火の灵にして、火、水中に入て、水、形をなすの音故に、水火(シホ)と云。と云ものは、火、水中に入て、其水の凝たるをシホと云。故に、浦人のシホを取るにも、暑氣の時、常に天の陽()を待て塩を取る。シホは、は昇水の水の灵也。は、正火の灵也。火の為に水昇りて、形をなすと云の名なり。故に、天に有りてはホシ)と云(いひ)、地に有りてはシホ)と云(いふ)。時に、水の為に火、光りをなす。故に、天に有ては、又シホと云。時に、火の為に水形をなす。故に、地に有て、シホといふ。此地中に生する物は、海水に限らす、皆シホ也。勝れたる名を負せて、海水のことのみシホ)と云。
(山口志道「言霊秘書」p.457-458)


◎言霊
の音は、水中の火灵にして、胎内の火なるか故に、これ血(シホ)也と有。血(シホ)の赤きは、直に火の色なり。故に、血に穢れたるときは、火を以(もて)清むる。是、と火と同躰なるを以(もて)、にかへて火を改むる也。尤(もっとも)、血の流るゝときは水にして、是(これ)火水なり。又、水火(シホ)なり。其ときは、とは云す、ノリと云。は水なり。水火の二凝ニコリ=濁)の降(クタ)る也。故に、流るゝに名をなす。血()と云は、胎内の火なるを云。今、の音は水中の火灵にして、胎内の火なるか故に、シホなりと有。地中の火と、胎内の火と、人に有ては胎内の火、天地に有ては地中の火。然れは、の音は、天を回るの火。の音は、水中の火。の音は、地中の火。この法則(のり)を以(もて)、の三言同灵同義をなして、相通すると知るへし。
(山口志道「言霊秘書」p.493-494)


塩田


記事更新日:2026/08/15

シホミツ(潮水、水火水)

◎言霊
の音は、万物を搦(カラム)の義故に、潮水(シホミツ)也。何(な)に故ならは、先(まづ)ウシホの語を解かは、は省け、は昇水の灵にして水也。は正火の灵にして火也。火水交る水を、シホと云。今、万物に搦む水なれは、火か交(マチハ)らねは、水からむことなし。水のシホハユキは、火の交る故也。海水のシホミツはかりにあらす。人の胎内にもシホ水のの灵搦む故に、胎内の水、シホハユシ。是を血シホと云。目鼻口屎尿、皆シホならさるものなし。又、人のみに非。万物みな如此。しかれとも、こゝに差別有は、非情の草木は其躰 陰物故に、シホ水はあれとも甚しからす。有情は陽物ゆへに、鳥獣等はシホ水甚し。しかれは、シホ水のの灵備はらさるものなし。如此、の音は、万物を搦む水の故に、潮水(シホミツ)也とあるなり。
(山口志道「言霊秘書」p.410)


◎言霊
の音は、地を宰りて、万物の形をなす。先に、の音もなりとあれとも、空中の水灵にして、形をなさす。只(ただ)空躰にして、自ら天を回るのみ。正しく万物の形をなすものは、シホミツ(水火ミツ)にあらされは、なすことなし。シホ離るゝときは、形をなさす。草木芽かひを生し、葉を出すも、水火の睦む故也。水氣盛をすきて、火氣勝ときは枯れ、又(また)火氣去て水氣かつときは崩るゝなり。又、其躰枯たりとも、有情非情にシホ水に入置ときは、朽ることなし。必(かならず)一度はたもつ。其他、何にても、シホ放るゝときは、形をなすこと無きもの也。故に、美はしく、形を粧ひしたるを、シホラシクと云。老てうるはしき形なきを、シホナキウハと云。若きときは、春の盛の花の如く、其形美はしきは、シホの盛なる故也。又、老ては秋の草木の枯行如く、歯落て、腰の曲れは、シホの衰る故也。如此、貌をなすは、シホに非されはなすこと難し。今、此の音は、地の方を宰りて、万物の形(かたち)をなすゆへに、シホ水也と有。偖(さて)、こゝに不審の有は、先のの音にも潮水とあり、今此シホミツ(水火ミツ)と云は、何如なる差別ありや。云(いは)く。シホ水は、万物を搦みて備へたるシホ水にして、形をなすものに非。たゝ、自(オ)搦みて備たるのみ。形をなすものに非。此の音は、正しく形をなす処なり。是(これ)、渾沌の、天地と形を顕す処の、其形能(よく)顕すものは、シホミツ(水火ミツ)也。故に、此行は、水火の灵なり。又、水火の灵と云にも付ても、先の如く難あり。さきの如く、一物の水火と顕れて、水は澄上り天となり、火は凝り降りて地とならは、此行は地の位にして、火の灵のみ有へきに、何故水火の灵と云や。又、行を水火の灵といはゝ、行も亦(また)空水の灵とのみ云はずに、火水の灵とも云へきに、今しからすは如何。解(と)きて云。此訳は、昇るは水にして天、降るは火にして地なれとも、天は空にして形なし。地は初より形を顕はす。形顕るときは、降る火に水氣の交る故也。水火交はらねは、形成(なす)ことなし。今、天も形(かたち)をなして、日月星辰と顕るゝときは、空水に火氣交る故なり。今日にて天を云はゝ、形をなして火水の灵なり。しかれとも、開発の始めは、天は空也。地は、其時より形をなす。故に、地を宰る行には、水火の灵と云て、空躰を宰る。天には、たゝ空水の水灵とある也。学ぶ者、深く思ふへし。
(山口志道「言霊秘書」p.420-422)


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記事更新日:2026/07/02

五色とクレナ井(紅)

◎言霊
は、万物を搦むの潮水(シホミツ)にして、万物何れも、此の水の搦らまぬものはなし。今、空の青きは、空中の水の灵ある故に、蒼空をと云。故に、ア井と云は、空のこと。は水のこと。そらの水と云名をおはせる也。故に、是を空色とも云。又、空の水の、夕陽に暉きて赤きを、クレナ井と云。其名を解かは、日暮の合(ヒクレヌア井)と云。故に、クレナ井の語を解かは、ヒクレの反也。又、ア井の反也。是をベニ(紅)と云に、此色は日くれ合の、うつろひやすきいろとて、天子におかせられては、紺と唱へてクレナ井とは唱へぬ也。是、空にの水ある故に、雲井と云。又、天井と云。天に水の灵あるの名也。天井をくむに、此の水の形にくむ。又、堂塔なとの天井に蟠龍なとを絵かくは、の水のうつまく形也。如此、空にの灵ある故に、今(いま)の言に蒼空也とあり。
(山口志道「言霊秘書」p.409-410)


ノ灵搦天地人御伝
天を指て雲井と云も、雲懸(クモカカル)蒼空(アヲソラ)のことなり。転用して雲井と云。此天井(ア井)、天に位しては五色を現し、地に位しては草木を生し、亦草木に位しては花に紅白を現し、海に位しては魚を生し、亦魚に位しては鱗(ウロコ)を現し、人に位しては毛を生し、亦毛に位しては黒白を現し、容貌(カタチ)の醜美(ミニクキウツクシ)は此御灵より発(オコル)。の灵備(ソナハル)こと如レ是。

附ていふ。天に在(ある)天ア井)の青より、藍(ア井)の名有。故に亦、空(ソラ)色ともいふ。天の井(ミツ)の、夕日(ユフヒ)に赤より、クレナ井をなす。則、日夕天井(ヒクレヌア井)なり。亦、ヒクレの反なり。ヌア井の反にして、ベニといふ名をなす。旦(あした)は天井(ア井)の黄()なるより、アサギの名をなす。則、朝氣(アサキ)なり。亦、浅黄なり。薄空色をアサギと唱るは、旦(アシタ)に天井の薄青(ウスアヲキ)より云。日夕(ヒクレ)て暗より黒の名をなし、日中に天井(ア井)の白よりシロキの名有。故に、白日と云。

五色は、天色の天井(ア井)の色より初まり、五の色を一に含たるをムラサキといふ。は六の義、は割(サキ)にて、六より五に割別(サキワカ)るゝといふ名なり。その五の色は、縁(エニ)し有をもて、由許(ユカリ)の色といふなり。五色は天の服色なり。人、小天地なるをもて同色を服す。紫は天色の総名なり。故に、人亦高官の服色とす。
(山口志道「言霊秘書」p.100)


夕陽



記事更新日:2026/05/04

コル(凝)とコホリ(氷)

◎言霊
氷(コホリ)をと云は、は凝。は正火の灵にして、火なり。は助言。水中に火凝て、形(カタチ)をなしたるを氷(コホリ)と云。先に云如く、凝(コル)は火、なかるゝは水、又(また)火を動しなかれしむるは火の活動(はたらき)にて、水をこほらすは火の用(はたらき)なり。水中の火こるを、氷(コホリ)と云。氷川、氷室、此(この)理(ことはり)なり。ウスラ火の語に借字して、薄氷と書なり。顕云。火あれは必(かならず)水是(これ)に與て、用をなす。火水(カミ)の教、水穂の国、布斗麻邇、皆かくの如し。故に、仮にの灵起る。然れとも、顕か案にては、此新にて実に起るにあらす。此起らされは、火水の興さる故に、左右のイの井と起ることなし。是、妙用也。
(山口志道「言霊秘書」p.405)

氷


記事更新日:2026/04/30

ヒ(樋)とアナ(穴)

◎言霊
穴(アナ)とは天(アメ)也、〇()也とありて、天の御中主の、めくりの輪をと云也は正火の灵也。然れは、アナと云(いひ)、〇()の正中と云(いふ)。〇()の正中なれは、天の御中主のの火也。故に、穴を樋()と云(いひ)、樋口なと云(いふ)しかり。アナのこと也。難して曰。天の御中主の形には、の火あり。今、世間に申す穴と云は、空の穴にして、正中に火のなし。其火のなきはアナにして、何そ是を火と云や。答曰。真の火は貌見(かおみ)へす。形有(ある)は火の活用なり。御中主の御灵の☉形は、形無きの真(まこ)との火を形に顕して、見せしむるの形☉也。真の火、真の水は、見るへからすの空躰也。其空躰たる真(まこ)との火、万物を興し、動し、はたらきの用の備る故に、是(これ)無にして有なり。有にして無なり。〇(穴)に物を動す空躰の真火あれはこそ、万物の穴によらさるはなし。天は空躰の穴なるか故に、万物を産む。是、御中に真の火か有(ある)故なり。凡(すべ)て穴より生して、穴の中に住す。死して又、穴の中に入。眼耳鼻口屎(シヽ)尿(ハリ)乳(チチ)、皆穴あるを以(もて)用をなす。其外、草木桶鉢盥(たらい)茶碗茶杓針釘、皆穴有(ある)を以(もて)用(はたら)きをなす。正火の火の灵は空躰にして、しかも能(よ)く物を動かすの活用の有(ある)故なり。穴の空は、即真の火の灵、能(よく)物を出入して動かすか故に、穴をと云。空躰にて其用ありと云とも、老子の虚無自然の教へとは異なり。
(山口志道「言霊秘書」p.403-404)


ワ(輪)
丸

ヒ(樋)
丸に点


雨樋(あまどい)=樋(ヒ)

雨樋


 
記事更新日:2026/04/28

クラキ(暗)

◎言霊※ア行
暗(クラキ)に、神秘あり。先、語を解かは、は與こと。は省け。は火水の息の與こと。くみくみて、何れか火、何れか水とも文(あや)め分らぬを暗(クラキ)と云。世の人、夜にあらされは暗きと云ことなしと思へとも、白昼にても道に暗き、理に暗き、学に暗きなと云も、君臣父子の文(あや)分らす、何れも知らすに、主を主とも思はす、父兄を父兄とも思はす、君臣父子夫婦兄弟朋友の文(あや)分らぬを、クラキと云。是、夜に限ることにあらす。又、何れに人ありや、何れに家ありやと、日月も見へさる故に、これを暗と云。此は、夜の暗き也。夜のは與ことにして、又ヤミ(闇)とも云。は文(あや)をなすこと。アヤに陰気の水をくむこと。惣(すべ)てクミクメは、文(あや)め分らぬものなり。今、渾沌の胞衣の中に、水火くみくみて、くみ、みち、あふれ、吹浮み、昇らんとする程のの灵故に、孰(いず)れか火、孰(いず)れか水と、高美産巣日の神、神産巣日の神、両神合躰の至り、極りにして、あや分らぬ故に、の灵に暗(クラキ)とある。是故に、ウハタマと云ときは、は暗きこと故に、ウバタマノヤミは玉の夜とも枕詞に置なり。このの音に、暗きの義ありと知るへし。
(山口志道「言霊秘書」p.400-401)


◎言霊※ワ行
の処にて解か如し。
(山口志道「言霊秘書」p.400-401)


◎言霊
惣(すべ)て、文(あや)め分らぬを、暗(クラキ)と云。は渦巻ことにして、文(あや)分らぬ故に、を暗(クラキ)と云。都(すべ)て、火()は物を分つ。水は物を與み合す時は、文目(あやめ)分らぬものなり。昼(ヒル)は火()の故に、物を分つこと明か也。夜(ヨル)は水の故に、文(あや)分らされは、今の音に暗(クラキ)也とある。
(山口志道「言霊秘書」p.408)


◎言霊
暗(クラキ)也。バ灵の闇なとゝつゝくは、此故也。
(山口志道「言霊秘書」p.441)


◎言霊
黒(クロキ)也の心と大旨同しき也。
(山口志道「言霊秘書」p.476)


◎言霊
惣(すべ)て、文(あや)め分らぬを、クラキと云。は渦巻ことにして、文(あや)分らぬ故に、を暗(クラキ)と云。都(すべて)、火は物を分つ。水は物を與み合す時は、文目(あやめ)分らぬものなり。昼(ヒル)は火()の故に、物を分つこと明か也。夜(ヨル)は水の故に、文(あや)分らされは、今の音に暗(クラキ)也とある。
(山口志道「言霊秘書」p.408)


◎言霊
暗(クラキ)也。此の音は、無(ナキ)也、空(ムナシ)き也と有て、則(すなはち)暗(クラ)きと云。道の文目(あやめ)分らさるを、道に暗きと云。則、無と云こと、又バ玉と云ときのは、暗きこと故に、バ玉ノ暗(クラキ)と云につゝく。故に、今の音に暗き也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.512)


宇宙と銀河


 
記事更新日:2026/09/13

メクム(恵)とカラム(搦)

◎言霊
メクム(恵)は、カラム(搦)と同義なり。は回ること。は與こと。は睦こと。即、メクリムツムと云こと也。是を智恵の恵の字を借りて、一切の物をして悉(ことごと)く回り睦みて、其ことはりを知(しる)を智恵と云。又、人を恵と云も、能(よく)其人とメクリ與こと。故に、搦むと恵むと同義なり。然るを、少しく差別を付て、カラムと云ときは、は暉火の灵にして、重く強き也。又、メクムと云ときは、火中の水灵にして、軽く和らかなりと知へし。しかれは、重く強きと、軽く和らかなると知へし。
(山口志道「言霊秘書」p.398)


◎言霊
形無きの火、水に搦(カラム)か故に、形現れて、暉くのの音なり。暉く火は日輪にして、永き世天を回りて、其用(はたらき)搦(カラミ)て尽ることなし。故に、の音に搦(カラム)也と有。
(山口志道「言霊秘書」p.478-479)


回る火の玉


 
記事更新日:2026/07/30

フクム(含)とフトル(太)

◎言霊
含(フクム)とは、いよいよ水火くみくみて太る也。


◎言霊
太(フトル)とは、含(フクム)の義と同やうなれとも、フクムと云ときは、フクミフクムと用(はたらき)て、水火くみくむ方の理(ことはり)を取る。又、太(フトル)と云ときは、は処(ところ)の義にて、其形を宰り、又(また)花の(つぼみ)を含(フクム)と云ときは、妙なる花の、莟(つぼみ)の形の大きになること也。開(ヒラク)へき理(ことはり)を開かさる先に、フクムことなり。かくの如(ごとく)、其詞の宰る処(トコロ)を云。又、莟(つぼみ)太(フトル)ときは、莟(つぼみ)の形の大きになること也。かくの如(ごとく)、其詞の宰る処(トコロ)を云。別のやうなれとも、火水のフタツ)を吹(フキ)分んとするときのこと故、含(フクム)も太(フトル)も躰は一つなり。故に、フクムと云も、太(フトル)と云も、の一音に止る。
(山口志道「言霊秘書」p.399)


つぼみ


記事更新日:2026/04/23

エナ(胞衣)とエタ(枝)

◎言霊※ア行のエ
草木数々の枝(エタ)は、皆其草木の胞衣(エナ)の灵なり。故に、此枝(エタ)を只(ただ)枝()と云こと多し。松ヶ枝、梅ヶ枝、只(ただ)是(これ)と云。エナから顕るゝゆへに、と云也。略語とは思ふへからす。偖(さて)、こゝに不審あり。世の人、草木にのみエタと云とも、人の頭尾、手足を、エタともともいはさるは何そや。是は、人の肢()には各(それぞれ)別名あり。あたま乃至(ないし)尻足と名を付て差別をなす故に、エタともとも別(わけ)てはいはす。是、万物の長なる故なり。草木には、惣(すべ)て前後左右の別名なし。故に、エタと云(いひ)、と云(いふ)也。通俗には、草木にのみエタと云言ありと思ふは、しからす。一物の胞衣より顕はるゝものなれは、天地万物のエタなき物はなしと知へし。故に、今エナウテ也、エタなりとあるなり。
(山口志道「言霊秘書」p.397)


樹木

 
記事更新日:2026/04/20

エナ(胞衣)とエタ(肢)

◎言霊※ア行のエ
肢(エタ)は、人の肢のことにて、腕(ウテ)の反也。此故に、ウテと云。つゝまる処は、手のみに非す。足あたまも、皆也。今、すくれたるものに名を蒙(こうむ)らしめたるもの也。依て、今は、ウテと云は手のことと極まる。エタの語を解かは、は胞衣(エナ)也。は灵(タマ)也。種(タネ)也。しかれは、エナの灵と云こと。エナの灵とは火水也。故に、胞衣(エナ)に火の灵と水の灵と、上下左右に宰る処あり。例せは、鶏の卵は寒と暖とあり。暖は、火の灵の胞衣。寒は、水の灵の胞衣。故に、暖の方は太り、重くして、鳥の頭となる。寒いの方は細く、軽くして、即(すなはち)尾となる。人も亦(また)然り。胎中の胞衣に寒暖ありて、其寒暖の胞衣(エナ)か首を手足の肢(エタ)に出す。五躰のエタに、上下左右の差別出来る。此右は水の氣故に、胞衣の寒なる所より出る。左(ひだ)りは火の氣故に、胞衣の暖なる所より出る。右は水にして、昇るもの故つかひ易(やす)し。左は火にして、重く降る故につかひ難し。此道理を以(もて)、肢(エタ)の前後、頭尾の上下、手足の左右、皆(みな)是(これ)胞衣の寒暖より差別するなり。其差別はあれとも、皆一つのの胞衣の灵故に、五躰の肢を惣(すべ)てと云なり。手をカイナ(え)と云も、搦(からむ)エナと云こと也。
(山口志道「言霊秘書」p.396-397)

卵とひよこ

 
記事更新日:2026/04/20

ヲトリ(躍)とマヒ(舞)

◎言霊
踊(ヲトリ)と云も、早くいはゝ゛尾取りと云義なり。
(山口志道「言霊秘書」p.394)


盆踊り


◎言霊
相撲(スマヒ)と云も、ス一にして、文(かざ)りなきこと。マヒマヒマフと用きて、文(かざ)りなき裸(ハタカ)舞と云語にして、此ときは取與むことに非す。土俵入のこと也。又、スモフを云ときは、ス一にして、文(カサリ)なきハタカノコトモのもやうと云語にして、此ときは取與より出る語、惣(すべ)て、マヒと云は、は向ふことにして、二つの物向ふを、すへてマヒ マフと云。舞鶴などと云か如し。羽と羽と二つ向ひ合せるか故に、マヒと云。故に、躍りと舞と一事にすれとも、しからす。躍ことは、尾を取るの語にして、其後(しり)へに付くこと也。盆ヲトリの如し。円満の)をなして、尽ることなきを顕す。舞は、後(しり)へに従ふの義に非。袖と袖とを向ひ合せて、マヒと云。何にもせよ、今は間(アヒタ)也と有て、向ひ合ふたを、惣て間(アヒタ)と云。より起りて、五十音を顕し、今又の一音に向ひ帰する音の故に、間(アヒタ)也と知へし。
(山口志道「言霊秘書」p.517-518)

鶴

 
記事更新日:2026/04/18

タフトキ(貴)とタカキ(高)

◎言霊
高(タカキ)と云は、一往は貴(タフトキ)と同義なれとも、心(ここ)ろは異也。先、高キと云詞を解かは、は多きこと。は搦むこと。は正中のこと。多く搦んて正中を延行(のびゆく)ことを、高きと云。其、延(の)ひ行(ゆく)すかたは、即の起るの義也。故に、の音に高(タカキ)也とある也。偖(さて)、高と貴と同義なれとも、其変る処は、貴きはツ丶キ クミテ正中にたつことを貴(タフトキ)と云。此ツヽキクムは、和合の義。和らきくみ合ふこと。からむと云よりは、すくるゝ。又、高きは多く搦むの義にて、からむと云は、やわらき やわらく迄には及はす。たゝ合ふと云ほとのことにて、和らきくむと云よりは、をとるなり。故に、貴きはすくるゝ義深し。高(タカキ)は延たる義ふかし。何れにもせよ、高きと云も、貴きと云も、ともに起るの義にして、敬ふ詞なり。故に、高き位をオクラヒと云、貴き人とオヒトと云。ともに、貴きをも、高きをも、と云ときは一つ也。
(山口志道「言霊秘書」p.390)


◎言霊
暉火は、是(これ)陽()の昇る形故に、高(タカキ)と有。
(山口志道「言霊秘書」p.477)


富士山



記事更新日:2026/07/28

タフトキ(貴)とキ(貴)

◎言霊
天に位して起るものは、賤しからす。先、貴(タフトキ)のことはを解かは、タツは列なりつゝくことを、たつときと云。顕云。タフトキ也。は、灵なり。トキは、は與也。は、氣也。タフは、言響也。灵を氣(イキ)に與むにて、貴き也。タツトキなとの語は、後世の野言なり。富士山の諸山に秀て出る如く、真直にたちつゝきて、外に及ふものなきを、貴きと云。今、此オコリは、初ておこるものは、下へ降らすして、正中をたちつゝき、秀(ひいつる)を以(もて)オコル也とある。其か即、貴き相(スカタ)ゆへに、此を貴(タフトキ)也とあるなり。
(山口志道「言霊秘書」p.389-390)


◎言霊
は起てつぐことなり。は、暉火の灵にして、火の用(はたらき)をなして昇るの音故に、貴()也。
(山口志道「言霊秘書」p.473)


◎言霊
父の火、母の水と連り、結ひ、凝りて、秀るなり。水にあらされは、つゝきくみ、秀ること不能。故に、草木の芽を含み、生するときに、水氣のこりつゝく故なり。其水氣去るときは、枝葉枯れて散乱する也。如此、水には連り、つゝきて、秀るの用(はたらき)ある故に、今もの音に亦(また)貴きなりとある。故に、車、階と云。貴きことを顕す音なり。故に貴きことをと云。
(山口志道「言霊秘書」p.406)


富士山



記事更新日:2026/07/18
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