1.天津金木の原理

古事記には、国生みと神生みの神話が記されています。伊耶那岐(イザナギ)と伊耶那美(イザナミ)の二柱(ふたはしら)の神は、高天原(タカアマハラ)の別天津神(コトアマツカミ)より天沼矛(アメノヌホコ)を賜り、漂っている大地を完成させるよう命じられます。伊邪那岐と伊邪那美は、天浮橋(アメノウキハシ)に立ち、天沼矛で混沌とした大地をコオロコオロとかき回します。すると、矛先から滴り落ちたものが塩により固まり、淤能碁呂島(オノコロシマ)となります。伊耶那岐と伊耶那美は淤能碁呂島に降り立ち、夫婦となり、大八洲(オオヤシマ)と神々を生みました。この天地開闢(かいびゃく)の神話が天津金木(あまつかなぎ)の原理となっており、天沼矛を象徴するものとして一本の天津金木を立てて、その前後左右に四本の天津金木を置きます。

天津金木

この天沼矛を象徴する天津金木の配置には❶左旋(させん)と❷右旋(うせん)という二種類の渦があり、さらに左旋と右旋は❶左旋内集、❷左旋外発、❸右旋内集、・右旋外発の四種類のパターンがあります。この四種類は宇宙創造とその裏にある大きなる神力が見え隠れするものとなります。

天津金木天津金木


2.天津金木の霊と体

天津金木は、この世界について、そして私たち人間について、霊の面と体の面の両面から観察することができます。天津金木を霊的に見ると御霊代(みたましろ)、体的に見ると御樋代(みひしろ)となります。いずれにしてもこの世界に存在する霊と体をそのまま移す(映す)ための霊器が天津金木ということになります。

◎御霊代(みたましろ)と四魂(しこん)

 ・奇魂(くしみたま)
 ・荒魂(あらみたま)
 ・和魂(にぎみたま)
 ・寝魂(ぬるみたま)・幸(さきみたま)

◎御樋代(みひしろ)と四体(したい)
 ・精体
 ・氣体
 ・液体
 ・固体



3.天津金木の四要素
◎四つの面(表裏左右)
 ・青色の面=(精妙なる空天)
 ・赤色の面=(燃え騰がる炎)
 ・緑色の面=(脈々と流る水)
 ・黄色の面=(盤石たる大地)

◎二つの面(上下)
 ・白色の面=(すえ)、上部で、木の末にあたる。白粉を塗る。
 ・黒色の面=(もと)、下部で、木の根にあたる。墨を塗る。


一本の天津金木は、白色の面(末=すゑ)を上、黒色の面(本=もと)を下にして直立させ、正面は木の外側(木の外皮側)にあたる青色の面、裏側は木の内側(木の中心)にあたる黄色の面、左側は赤色の面、右側は緑色の面になるようにすることが正しい置き方となります。天津金木は全部で36本あります。

天津金木



4.天津金木と数霊

天津金木は、白木のものと着色(青、赤、緑、黄、白、黒)したものがあります。また、黒い点を入れたものもあります。黒い点は入れても入れなくても同じです。また、天津金木の点は密教の智拳印(ちけんいん)に対応します。

◎四種類の点
 ・青色の面=1点(●)
 ・赤色の面=2点(● ●)
 ・緑色の面=3点(● ● ●)
 ・黄色の面=4点(● ● ● ●)



5.天津金木と拳智印

◎天津金木と密教の智拳印(けんちいん)  
 ・…天を覆うもの(右手の親指)

 ・…立ち騰るもの(左手の人差し指)
 ・…下降するもの(左手の中指・薬指・小指の三本)
 ・…載せ置くもの(右手の四本指)


智拳印



記事更新日:2026/09/01