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The Knowing Way Japan(旧Gary Bonnel Japan)認定インストラクター&プロフェッショナルアカシックリーダー中島志保のブログです

2017年03月

マルセイユタロットと秘密結社

1.秘密結社について

秘密結社は、正式には参入者結社(initiatory society)といいます。参入者結社とは、結社に参入する際や参入者が一つ上の階級へと進む際に、イニシエーション(initiation: 参入儀礼)と呼ばれる通過儀礼(特殊な試練)を受けることが義務づけられていることを意味します。イニシエーションのない結社は、秘密性がどれほど高くても、真の意味での秘密結社ではありません。

秘密結社におけるイニシエーションは、完全に非公開の場で行われます。儀礼の内容やそこで得られる具体的な体験こそ秘密の核心であり、結社が存在する本質的な部分となるのです。秘密結社のイニシエーションを受けた者は、イニシエート(initiate: 密儀参入者)と呼ばれます。

フリーメーソン(freemasonry)といった秘密結社は、王権や政権、教権といった国家的な体制の側からは絶えず疑いの目を向けられ、弾圧や迫害の対象とされてきたことから、結社の存在そのものを秘密にする必要がありました。このようなことも秘密結社と呼ばれるようになった経緯です。


神殿



2.秘密結社と暗号について

フリーメーソンのような秘密性の高い組織では、暗号としてシンボル(象徴)となる言葉が口伝として継承されたり、テキストの中に組み込まれたりしており、シンボルそのものが図像として示されることもあります。秘密結社のイニシエーション(参入儀礼)で用いられるシンボルは二次元の図像にとどまらず、三次元的な物品(実物やレプリカ)もイニシエート(密儀参入者)に見せることにより、言葉では完全に伝えることはできない抽象的な理念や思想をダイレクトに認識させることができ、永続的な刻印を残します。


正義の女神の彫刻


1つのシンボルには無限の情報が含まれています。そのシンボルを見ることにより、無意識の中に永続的な刻印を残すだけではなく、シンボル自体がエネルギーを持つものとなり、意識の量子的な飛躍をもたらすことがあります。これは、有限の存在である肉体意識が無限の存在である神とつながるために、自己の器の容量を拡大するためのものです。シンボルを効果的に使うことにより、意識を拡大し、神の啓示といった高次の情報をインスピレーションとして受け取れるようになります。

〔参考資料〕
ゲリー・ボーネル著「叡智の言葉を知る」



3.マルセイユタロットと秘密結社
イニシエート(密儀参入者)たちが口伝で継承していた秘密の教えを暗号として封じ込めたテキストは、古今東西さまざまな形式で存在します。そのひとつがマルセイユタロットです。マルセイユタロットは古代から伝わる秘密の教えであり、ここに込められている秘儀をアルカナと呼びます。


宮殿の広間


記事更新日:2025/05/06

アルカナという言葉について

1.アルカナという言葉について
この世界における超自然的なものをさす用語としてオカルト(occult)という言葉があります。これはラテン語で「隠されたもの」を意味する occulta(オックルタ)や「目」を意味する oculus(オクルス)といった言葉に由来します。また、選ばれた少数者だけに明かされる秘伝的なものをエソテリシズム(esotericism: 秘教)といいます。このような超自然的なものや秘伝的なものの奥義をラテン語でアルカナ(単数形: arcanum, 複数形: arcana)といいます。16世紀に活躍した錬金術師パラケルススは、自然界の様相の背後あるいは内部にある秘密かつ無形の美徳を表現するために、占星術(astrology)や錬金術(alchemy)、魔法の用語としてアルカナという言葉を使用しました。



2.神秘学における二つのアルカナ
オカルトやエソテリシズムといった神秘学には二つのアルカナが存在します。一つはミクロコスモスにまつわるもので小アルカナLesser Arcana, Minor Arcana)といいます。小アルカナといっても決して重要度が低いという意味ではありません。地上に生きる私たち人間の意識にまつわる神秘学的な知識、つまり私たち人間の意識がどのように機能し、またどのような動機で作用するかといったものを扱うのが小アルカナです。もう一つはマクロコスモスにまつわるもので大アルカナ(Greater Arcana/Major Arcana)といいます。、大アルカナといっても最も重要度が高いという意味ではありません。宇宙全体にまつわる神秘学的な知識、つまり宇宙全体を支配する自然の法則を扱うものが大アルカナです。



3.マルセイユタロットと二つのアルカナ
マルセイユタロットは全部で78枚あり、そのうち大アルカナカード22枚、小アルカナカード56枚です。小アルカナカードは全部で56枚あり、数カード40枚、宮廷カード16枚です。マルセイユタロットにおける大アルカナと小アルカナの二つのアルカナは共に秘儀を伝える場合に相互補完的なものとなります。タロット用語として使われるアルカナという言葉は「秘伝」や「秘儀」を意味します。



魔導ノート



記事更新日:2026/01/15

マルセイユタロットと幾何学構造

正八面体


正八面体


〔秘儀〕
◎数秘は世界を創造する。
◎数学は世界を分析する。


1.マルセイユタロットの枚数
◎マルセイユタロットは全78枚で構成されています。

◎大アルカナカード=22
◎小アルカナカード=56
 ・小アルカナ宮廷カード=16
 ・小アルカナ数カード=40


2.マルセイユタロットの数秘
◎マルセイユタロットのカードの枚数と数秘
 ・78=1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12
 ・22=1+4+7+10
 ・16=4×4
 ・40=4×10
 ・10=1+2+3+4

 ・78=22+56
 ・56=22×(8/π)
 ・22=56×(π/8)
 ※π=3.14
 ▶π(パイ)の解説(Wikipedia)

 ・22×φ=(56√φ)/2
 ・56/2=22√φ
 ※φ=1.6180
 ▶φ(ファイ)の解説(wikipedia)


◎78:22の法則
 ・円に外接する正方形(円の面積78%:残り22%)
 ・地球の大気(窒素78%:酸素等22%)
 ・地球の表面(海78%:陸22%)
 ・人体の成分(水分78%:その他22%)
 ・人体の呼吸(肺呼吸78%:皮膚呼吸22%)
 ・人体の腸内細菌(善玉菌78%:悪玉菌22%)※健康時
 ・働きアリの集団(働くアリ78%:働かないアリ22%)※2:6:2の法則



3.クフ王のピラミッドと数秘

 ・ある面の平面的な高さ=356cubit(1cubit=約52㎝)
 ・垂直の高さ=280cubit
 ・底辺の一辺の長さ=440cubit、その半分は220cubit
 ▶cubit(クピッド、キュビット)の解説(Wikipedia)

 ・356=220+136
 ・356/220=φ
 ・136=78+13+14+15+16

4.時間と空間にまつわる数秘

 ・一日の秒数は、60×60×24=86400秒
 ・地球の半径は、12,756,326m/86400=147.64m
 ・ピラミッドの高さは、146.66m

 ・86400/2=43200(半日の秒数=43200)
 ・43200/100=432(イギリスのコンサート・ピッチ=432Hz)

 ・43200×10=4000×108=600×720(カーリユガ=43200年)
 ・地球の円周=40,075,100m
 ・40,075,100m/43200=927.666m(ピラミッドの底辺=927.666m)
 ・432000×4=1,728,000年(クリユガ=1,728,000年)
 ・40,075,100m/1,728,000=231.92m(ピラミッドの底辺231,92m)

地球


記事更新日:2024/10/02

マルセイユタロットとシンボル

1.マルセイユタロットとシンボル
マルセイユタロットの絵柄は、シンボル(象徴)で描かれています。マルセイユタロットの大アルカナから例を挙げると、次のようなシンボルがあります。

天体をあらわすシンボル(星・月・太陽)
a17a18a19

高次の存在をあらわすシンボル(天使)
a06a20

流れをあらわすシンボル(水)
a14a17


2.シンボルと意味について
シンボルには、「1対1」で見るものと「1対多」で見るものがあります。たとえば、地図上に「〒」のマークがあれば郵便局、「卍」のマークがあれば寺院、「♨」のマークがあれば温泉があることがわかります。これはルールによって1つのシンボルに対して1つの意味を持たせていることになります。これに対し、マルセイユタロットのシンボルには、意味づけのためのルールはありません。シンボルを解き明かす際に、チャンクアップさせるとこの宇宙の構造をあらわすようなより普遍的かつ究極的な意味につながり、チャンクダウンすると地上のありとあらゆるものをあらわすための無数の解釈が生まれます。


3.シンボルの見立てと投射ついて
たとえば、1本の細長い棒があるとき、それがグラスの中にあるとストローに見えます。口元にあるとお箸に見えます。あるいは指揮者が持っていると指揮棒に見えます。このように、1つのシンボルについて、それがどのようなコンテキスト(文脈、場面)にあるかによって、そのシンボルの意味を見立てることができます。そして実際に見立てたように見えることを投射といいます。

ジュース


〔補足〕
◎物理次元の投影(脳の機能)…心の鏡の投影とアストラル次元の投影がある
◎アストラル次元の投影…幽体の発現



太陽と月


記事更新日:2024/09/24

マルセイユタロットの歴史

クラシカルな廊下

Tarot de Marseilles(マルセイユタロット)という名称は、南フランスにある Marseille(マルセイユ)という古い都市にちなんだものです。マルセイユタロットの絵柄に秘められた霊性は、不思議なことに東洋にすむ私たち日本人の心にもその深いところで通じ合うものがあります。マルセイユタロットに秘められた叡智は、私たちひとりひとりがもつ魂に響くものとなり、混沌とした暗闇から光を見出すための道となることでしょう。



1.マルセイユタロットの起源

マルセイユタロットの起源は、少なくとも紀元1000年にさかのぼります。この時代の南フランスでは、キリスト教の教会、ユダヤ教のシナゴーグ、イスラム教のモスクが近隣に建てられ、この三つの宗教はお互いに敬意を払うことで平和を保っていました。それだけでなく、それぞれの宗教の賢者たちは他の宗教の賢者たちと接触し、哲学的な議論を交わすことで、自らが信仰する宗教の概念を普遍的なものへと深め、豊かにすることを怠りませんでした。

マルセイユタロットの研究家アレハンドロ・ホドロフスキー(Alexandro Jodorowsky, 1929-)は「タロットの宇宙」という書籍の中で、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教という三つの宗教の賢者からなるグル―プが、将来これらの宗教が退廃し、権力欲から宗派間の争いが起きることで、これまで受け継がれてきた神による聖なる教えが消えることのないよう、この慎み深いカードの中に保存したのかも知れないと記述しています。この聖なる教えはいったんカードに隠され、そこから1000年以上もの長い歴史の暗闇を生き延びて、いま再び高次の意識を持つ人々によってその聖なる教えが開示されています。




もし誰かがタロットを解読することを教えうるとすれば
それは生身の師匠ではなく、タロットそのものなのです
(アレハンドロ・ホドロフスキー)



2.マルセイユタロットの誕生
現存する最古のカードより半世紀前の1392年、フランスの宮廷画家ジャックマン・グランゴヌールが、心の病にかかっていた国王シャルル6世のために、金箔をほどこした3組の遊戯用カードを描いて献上し、国王から報酬を得ていたことが会計検査院の記録として残されています。このカードは現存していないのですが、この記録から、14世紀の終わりにはすでに、フランスの宮廷でタロットカードが作られていたことがわかっています。

イタリアとフランスがそれぞれ国として区分されたのは19世紀の終わり頃のことです。二つの地域はもともと同じ文化圏に属しており、貴族のヴィスコンティ家は長らくマルセイユ伯も兼ねていました。つまり、ミラノとマルセイユは同じ国王を戴いていたのです。

フランスのマルセイユにあるタロットカード製作者組合に受け継がれてきた伝承から、ヴィスコンティ=スフォルツァ版のデザインはオリジナルではなく、民間に出まわっていたマルセイユタロットをもとにして作られたことがわかっています。

マルセイユとその近郊のプロヴァンス地方は当時、製紙業と印刷業の一大集積地でした。ここでマルセイユタロットの原型となる原画が作られて版画として印刷され、それがフランスの国王シャルル6世やイタリアの貴族ヴィスコンティ家、スフォルツァ家に感銘を与え、金箔がほどこされた豪華なカードを生み出すきっかけを与えました。

このように、マルセイユという小さな町がかなり古くからタロットの生産地として知られていたことから、そこで製作されていたものをマルセイユタロットと呼んでいます。



3.現存する最古のタロットカード
現在のトランプやタロットの原型となった4つのスート(suit: マーク)の遊戯用カードは、14世紀にアジアからイスラム世界を経由して西ヨーロッパに入りました。

タロットカードとして現存する最古のものは、イタリア・ルネサンス期の画家アンドレア・マンテーニャ(Andrea Mantegna, 1431-1506)によって描かれたものです。この時期にイタリアで製作されたタロットカードは他にもいくつかあり、北イタリアの要衝で都市共和国であったミラノを統治していた貴族のヴィスコンティ家とスフォルツァ家に豪華な装飾がほどこされた手描きのカードが幾組か遺されています。これらの現存するカードについては、製作のスポンサーとなった貴族の当主の名前と、カードを描いた画家の名前がほぼわかっています。なかでもヴィスコンティ=スフォルツァ版と呼ばれるカードは非常に洗練されたデザイン原理に基づいて描かれており、象徴体系のかなりの部分がそれ以降のタロットに踏襲されています。大アルカナカード22枚、宮廷カード16枚、数カード40枚というタロットの基本的な構成は、この版においてすでに確立されていました。

ヴィスコンティ=スフォルツァ版カード(Wikipedia)


ヴィスコンティ=スフォルツァ版カード
「運命の輪」
タロットカード





南フランス・マルセイユ地方の風景
マルセイユ



〔補足〕
◎12世紀に製紙術と木版による印刷技術がヨーロッパに伝わった。
◎カバラーの経典、聖書、聖歌なども印刷されるようになった。


記事更新日:2026/02/05
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