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The Knowing Way Japan(旧Gary Bonnel Japan)認定インストラクター&プロフェッショナルアカシックリーダー中島志保のブログです

2015年05月

過越の聖歌(2)テキストの資料

聖書
旧約聖書 出エジプト記 第12章


主の過越

エジプトの国で、主はモーセとアロンに言われた。「この月をあなたたちの正月とし、年の初めの月としなさい。イスラエルの共同体全体に次のように告げなさい。『今月の十日、人はそれぞれ父の家ごとに、すなわち家族ごとに小羊を一匹用意しなければならない。もし、家族が少人数で小羊一匹を食べきれない場合には、隣の家族と共に、人数に見合うものを用意し、めいめいの食べる量に見合う小羊を選ばねばならない。その小羊は、傷のない一歳の雄でなければならない。用意するのは羊でも山羊でもよい。それは、この月の十四日まで取り分けておき、イスラエルの共同体の会衆が皆で夕暮れにそれを屠り、その血を取って、小羊を食べる家の入り口の二本の柱と鴨居に塗る。そしてその夜、肉を火で焼いて食べる。また、酵母を入れないパンを苦菜を添えて食べる。肉は生で食べたり、煮て食べてはならない。必ず、頭も四肢も内臓も切り離さずに火で焼かねばならない。それを翌朝まで残しておいてはならない。翌朝まで残った場合には、焼却する。それを食べるときは、腰帯を締め、靴を履き、杖を手にし、急いで食べる。これが主の過越である。その夜、わたしはエジプトの国を巡り、人であれ、家畜であれ、エジプトの国のすべての初子を撃つ。また、エジプトのすべての神々に裁きを行う。わたしは主である。あなたたちのいる家に塗った血は、あなたたちのしるしとなる。血を見たならば、わたしはあなたたちを過ぎ越す。わたしがエジプトの国を撃つとき、滅ぼす者の災いはあなたたちに及ばない。この日は、あなたたちにとって記念すべき日となる。あなたたちは、この日を主の祭りとして祝い、代々にわたって守るべき不変の定めとして祝わねばならない。七日の間、あなたたちは酵母を入れないパンを食べる。まず、祭りの最初の日に家から酵母を取り除く。この日から第七日までの間に酵母入りのパンを食べた者は、すべてイスラエルから断たれる。最初の日に聖なる集会を開き、第七日にも聖なる集会を開かねばならない。この両日にはいかなる仕事もしてはならない。ただし、それぞれの食事の用意を除く。これだけは行ってもよい。あなたたちは除酵祭を守らねばならない。なぜなら、まさにこの日に、わたしはあなたたちの部隊をエジプトの国から導き出したからである。それゆえ、この日を代々にわたって守るべき不変の定めとして守らねばならない。正月の十四日の夕方からその月の二十一日の夕方まで、酵母を入れないパンを食べる。七日の間、家の中に酵母があってはならない。酵母の入ったものを食べる者は、寄留者であれその土地に生まれた者であれ、すべて、イスラエルの共同体から断たれる。酵母の入ったものは一切食べてはならない。あなたたちの住む所ではどこでも、酵母を入れないパンを食べねばならない。』」


モーセは、イスラエルの長老をすべて呼び寄せ、彼らに命じた。

「さあ、家族ごとに羊を取り、過越の犠牲を屠りなさい。そして、一束のヒソプを取り、鉢の中の血に浸し、鴨居と入り口の二本の柱に鉢の中の血を塗りなさい。翌朝までだれも家の入り口から出てはならない。主がエジプト人を撃つために巡るとき、鴨居と二本の柱に塗られた血を御覧になって、その入り口を過ぎ越される。滅ぼす者が家に入って、あなたたちを撃つことがないためである。


あなたたちはこのことを、あなたと子孫のための定めとして、永遠に守らねばならない。また、主が約束されたとおりあなたたちに与えられる土地に入ったとき、この儀式を守らねばならない。また、あなたたちの子供が、『この儀式にはどういう意味があるのですか』と尋ねるときは、こう答えなさい。『これが主の過越の犠牲である。主がエジプト人を撃たれたとき、エジプトにいたイスラエルの人々の家を過ぎ越し、我々の家を救われたのである』と。」


民はひれ伏して礼拝した。 それから、イスラエルの人々は帰って行き、主がモーセとアロンに命じられたとおりに行った。



聖書

新約聖書 マタイによる福音書 第26-28章



過越の食事をする

除酵祭の第一日に、弟子たちがイエスのところに来て、「どこに、過越の食事をなさる用意をいたしましょうか」と言った。イエスは言われた。「都のあの人のところに行ってこう言いなさい。『先生が、「わたしの時が近づいた。お宅で弟子たちと一緒に過越の食事をする」と言っています。』」弟子たちは、イエスに命じられたとおりにして、過越の食事を準備した。夕方になると、イエスは十二人と一緒に食事の席に着かれた。一同が食事をしているとき、イエスは言われた。「はっきり言っておくが、あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている。」弟子たちは非常に心を痛めて、「主よ、まさかわたしのことでは」と代わる代わる言い始めた。イエスはお答えになった。「わたしと一緒に手で鉢に食べ物を浸した者が、わたしを裏切る。人の子は、聖書に書いてあるとおりに、去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった。」イエスを裏切ろうとしていたユダが口をはさんで、「先生、まさかわたしのことでは」と言うと、イエスは言われた。「それはあなたの言ったことだ。」

最後の晩餐




主の晩餐

一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、賛美の祈りを唱えて、それを裂き、弟子たちに与えながら言われた。「取って食べなさい。これはわたしの体である。」また、杯を取り、感謝の祈りを唱え、彼らに渡して言われた。「皆、この杯から飲みなさい。これは、罪が赦されるように、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である。言っておくが、わたしの父の国であなたがたと共に新たに飲むその日まで、今後ぶどうの実から作ったものを飲むことは決してあるまい。」一同は賛美の歌をうたってから、オリーブ山へ出かけた。


最後の晩餐のキリスト(絵礼)



十字架



復活する
さて、安息日が終わって、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリアともう一人のマリアが、墓を見に行った。すると、大きな地震が起こった。主の天使が天から降って近寄り、石をわきへ転がし、その上に座ったのである。その姿は稲妻のように輝き、衣は雪のように白かった。番兵たちは、恐ろしさのあまり震え上がり、死人のようになった。天使は婦人たちに言った。「恐れることはない。十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、あの方は、ここにはおられない。かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。それから、急いで行って弟子たちにこう告げなさい。『あの方は死者の中から復活された。そして、あなたがたより先にガリラヤに行かれる。そこでお目にかかれる。』確かに、あなたがたに伝えました。」婦人たちは、恐れながらも大いに喜び、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。すると、イエスが行く手に立っていて、「おはよう」と言われたので、婦人たちは近寄り、イエスの足を抱き、その前にひれ伏した。イエスは言われた。「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる。」

天使とマリア


番兵、報告する
婦人たちが行き着かないうちに、数人の番兵は都に帰り、この出来事をすべて祭司長たちに報告した。そこで、祭司長たちは長老たちと集まって相談し、兵士たちに多額の金を与えて、言った。「『弟子たちが夜中にやって来て、我々の寝ている間に死体を盗んで行った』と言いなさい。もしこのことが総督の耳に入っても、うまく総督を説得して、あなたがたには心配をかけないようにしよう。」兵士たちは金を受け取って、教えられたとおりにした。この話は、今日に至るまでユダヤ人の間に広まっている。


弟子たちを派遣する
さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスが指示しておかれた山に登った。
そして、イエスに会い、ひれ伏した。しかし、疑う者もいた。イエスは、近寄って来て言われた。「わたしは天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」


キリスト






記事更新日:2024/05/25

過越の聖歌(1)歌詞とネウマ譜

過越祭

SequentiaⅠ《Victimae Paschali laudes》

1. Victimae Paschali laudes immolent Christiani.

2. Agnus redemit oves:Christus innocens patri reconciliavit peccatores.
3. Mors et vita duello conflixere miranto:dux vitae moruusu, regnat vivus.

4. Dic nobis Matia, quid vidisti in via?
  Supulcrum Christi viventis, et gloriam vidi resurgentis:
5. Angelicos testes, sudarium, et vestes.
  Surrecit Christus spes mea:praecedet suos in Galilaeam.


6. Credendum est magis soli Mariae veraci Quam Iudaeorum Turbae fallaci.
7. Scimus Christum surrexisse a mortuis vere:tu nobis, victor Rex, miserere.

天使

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最後の晩餐






記事更新日:2024/05/25

アヴェマリア(2)テキストの資料

聖書
新約聖書 ルカによる福音書 第1章


献呈の言葉

わたしたちの間で実現した事柄について、最初から目撃して御言葉のために働いた人々がわたしたちに伝えたとおりに、物語を書き連ねようと、多くの人々が既に手を着けています。そこで、敬愛するテオフィロさま、わたしもすべての事を初めから詳しく調べていますので、順序正しく書いてあなたに献呈するのがよいと思いました。お受けになった教えが確実なものであることを、よく分かっていただきたいのであります。


洗礼者ヨハネの誕生、予告される
ユダヤの王ヘロデの時代、アビヤ組の祭司にザカリアという人がいた。その妻はアロン家の娘の一人で、名をエリサベトといった。二人とも神の前に正しい人で、主の掟と定めをすべて守り、非のうちどころがなかった。しかし、エリサベトは不妊の女だったので、彼らには、子供がなく、二人とも既に年をとっていた。さて、ザカリアは自分の組が当番で、神の御前で祭司の務めをしていたとき、祭司職のしきたりによってくじを引いたところ、主の聖所に入って香をたくことになった。香をたいている間、大勢の民衆が皆外で祈っていた。すると、主の天使が現れ、香壇の右に立った。ザカリアはそれを見て不安になり、恐怖の念に襲われた。天使は言った。「恐れることはない。ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリサベトは男の子を産む。その子をヨハネと名付けなさい。その子はあなたにとって喜びとなり、楽しみとなる。多くの人もその誕生を喜ぶ。彼は主の御前に偉大な人になり、ぶどう酒や強い酒を飲まず、既に母の胎にいるときから聖霊に満たされていて、イスラエルの多くの子らをその神である主のもとに立ち帰らせる。彼はエリヤの霊と力で主に先立って行き、父の心を子に向けさせ、逆らう者に正しい人の分別を持たせて、準備のできた民を主のために用意する。」そこで、ザカリアは天使に言った。「何によって、わたしはそれを知ることができるのでしょうか。わたしは老人ですし、妻も年をとっています。」天使は答えた。「わたしはガブリエル、神の前に立つ者。あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされたのである。あなたは口が利けなくなり、この事の起こる日まで話すことができなくなる。時が来れば実現するわたしの言葉を信じなかったからである。」

民衆はザカリアを待っていた。そして、彼が聖所で手間取るのを、不思議に思っていた。ザカリアはやっと出て来たけれども、話すことができなかった。そこで、人々は彼が聖所で幻を見たのだと悟った。ザカリアは身振りで示すだけで、口が利けないままだった。やがて、務めの期間が終わって自分の家に帰った。その後、妻エリサベトは身ごもって、五か月の間身を隠していた。そして、こう言った。「主は今こそ、こうして、わたしに目を留め、人々の間からわたしの恥を取り去ってくださいました。」



イエスの誕生が予告される

六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。神にできないことは何一つない。」マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。


受胎告知


マリア、エリザベトを訪ねる
そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」


マリアの賛歌
そこで、マリアは言った。
「わたしの魂は主をあがめ、
たしの霊は救い主である神を喜びたたえます。
身分の低い、この主のはしためにも
 目を留めてくださったからです。
今から後、いつの世の人も
 わたしを幸いな者と言うでしょう、
力ある方が、
 わたしに偉大なことをなさいましたから。
その御名は尊く、
その憐れみは代々に限りなく、
主を畏れる者に及びます。
主はその腕で力を振るい、
思い上がる者を打ち散らし、
権力ある者をその座から引き降ろし、
身分の低い者を高く上げ、
飢えた人を良い物で満たし、
富める者を空腹のまま追い返されます。
その僕イスラエルを受け入れて、
憐れみをお忘れになりません、
わたしたちの先祖におっしゃったとおり、
アブラハムとその子孫に対してとこしえに。」

マリアは、三か月ほどエリサベトのところに滞在してから、自分の家に帰った。


洗礼者ヨハネの誕生
さて、月が満ちて、エリサベトは男の子を産んだ。近所の人々や親類は、主がエリサベトを大いに慈しまれたと聞いて喜び合った。八日目に、その子に割礼を施すために来た人々は、父の名を取ってザカリアと名付けようとした。ところが、母は、「いいえ、名はヨハネとしなければなりません」と言った。しかし人々は、「あなたの親類には、そういう名の付いた人はだれもいない」と言い、父親に、「この子に何と名を付けたいか」と手振りで尋ねた。父親は字を書く板を出させて、「この子の名はヨハネ」と書いたので、人々は皆驚いた。すると、たちまちザカリアは口が開き、舌がほどけ、神を賛美し始めた。近所の人々は皆恐れを感じた。そして、このことすべてが、ユダヤの山里中で話題になった。聞いた人々は皆これを心に留め、「いったい、この子はどんな人になるのだろうか」と言った。この子には主の力が及んでいたのである。


ザカリアの預言
ザカリアは聖霊に満たされ、こう預言した。
ほめたたえよ、イスラエルの神である主を。
主はその民を訪れて解放し、
我らのために救いの角を、
僕ダビデの家から起こされた。
昔から聖なる預言者たちの口を通して語られたとおりに。
それは、我らの敵、
すべて我らを憎む者の手からの救い。
主は我らの先祖を憐れみ、
その聖なる契約を覚えていてくださる。
これは我らの父アブラハムに立てられた誓い。
こうして我らは、
敵の手から救われ、
恐れなく主に仕える、
 
生涯、主の御前に清く正しく。
幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。
主に先立って行き、その道を整え、
主の民に罪の赦しによる救いを知らせるからである。
これは我らの神の憐れみの心による。
この憐れみによって、 高い所からあけぼのの光が我らを訪れ、
暗闇と死の陰に座している者たちを照らし、
我らの歩みを平和の道に導く。」
幼子は身も心も健やかに育ち、イスラエルの人々の前に現れるまで荒れ野にいた。


キリストの誕生






記事更新日:2024/05/25

アヴェマリア(1)歌詞とネウマ譜

受胎告知

Ave Maria

gratia plena, Dominus tecum,

benedicta tu in mulieribus,

et benedictus fructus ventris tui Jesus.

Sancta Maria mater Dei,

ora pro nobis peccatoribus,


nunc, et in hora mortis nostrae.

Amen.

天使

Ave Maria


ユリの花







記事更新日:2024/05/25

ドレミの由来となった曲「聖ヨハネの賛歌」

1.聖ヨハネの賛歌について

グレゴリオ聖歌「聖ヨハネの賛歌」(Ut queant laxis)は、音楽で使う「ドレミファソラシ」という階名の由来となったことで知られている中世の聖歌です。

聖ヨハネの賛歌
聖ヨハネの賛歌


聖ヨハネの賛歌



2.聖ヨハネの賛歌のテキストについて

グレゴリオ聖歌「聖ヨハネの賛歌」のテキスト(祈祷文)は、ベネディクト会の修道士パウルス・ディアコヌス(Paulus Diacunus, 720頃~799)の作とされていて、ラテン語によるサッフォー風スタンザ形式(11音節の詩行が3つと、最後が5音節)になっています。

 Ut queant laxis Resonare fibris
(11音節)
 Mira gestorum Famuli tuorum(11音節)
 Solve Polluti Labii reatum(11音節)
 Sancte Iohannes(3節)

 あなたの僕(しもべ)たちが 喉を大きく開いて
 あなたの偉業である奇跡を 響き渡らせることができるように
 私たちの穢れた唇から 罪を祓い清めてください
 聖ヨハネよ




3.階名「ドレミファソラシ」の誕生

この聖歌の各行につけられた旋律の開始音に注目すると、1音ずつ順に上がっていることがわかります。このそれぞれのフレーズの開始音につけられている歌詞の音節(音節の頭の部分)を取って、Ut, Re, Mi, Fa Sol, La という階名が生まれました。

音階の7番目の音には「聖ヨハネ」を意味する Sancte Iohannes の Si が当てはめられました。しかし、音階の最初の音が Ut では発音がしにくいという理由から、主(=神)を意味する Dominus(ドミヌス)の Do(ド)に変えられました。これが「ドレミファソラシ」という階名の由来となりました。

 Ut queant laxis⇒「Do」⇒「
 Resonare fibris⇒「
 Mira gestorum⇒「
 Famuli tuorum⇒「ファ
 Solve Polluti⇒「
 Labii reatum⇒「
 Sancte Iohannes⇒「


天使の羽



4.聖ヨハネについて

新約聖書には、二人の聖ヨハネが登場します。一人はイエスに洗礼を施した洗礼者ヨハネ(John the Baptist)で、もう一人はイエスの12人の弟子の一人であった使徒ヨハネ(John the Evangelist)です。グレゴリオ聖歌「聖ヨハネの賛歌」のテキストを見ると、「私たちの穢れた唇から、罪を祓い清めてください」とあることから、この聖歌で歌われている聖ヨハネとは洗礼者ヨハネであることがわかります。

キリストの洗礼
キリストの洗礼



ジェームス・ヴァンダーカム著『死海文書のすべて』には、次のような記述があります:

「比較研究の最初から、研究者はヨハネとその教え、およびクムランの人々と彼らの教義の間の類似性を強調してきた。ヨハネはいくつかの理由から、クムランと接触をもったと思われる最右翼の候補者であるように思われた。(中略)クムランの宗団とヨハネの間で類似するものは、ヨハネをエッセネ派(クムランの一員)とする所までには至っていないが、それらは確かに示唆的であり、そのため一部の研究者は、洗礼者ヨハネとエッセネ派との関係を強く申し立てるに至っている。だが彼が実際クムラン共同体の一員であったとしても、またその場所を訪れたりしたことがあったとしても、彼は後になってそこを離れ、誰にも依存しない独立した宣教活動を続けたであろう。」


聖ヨハネ、死海文書、クムラン教団、エッセネ派などのつながりはとて興味深いです。洗礼という水を使ったお清めは神道に通じるものがありますし、水を使った儀式というのは霊流または霊統の儀式にほかならないと思います。

グレゴリオ聖歌「聖ヨハネの賛歌」から伝わる霊性、そして洗礼者ヨハネがイエスに施したお清めの儀式など、すべては日本の古神道と同じくレムリアの文明につながるものと確信します。


樹木


記事更新日:2025/05/15

世界最古の楽曲「セイキロスの墓碑銘」

1.セイキロスの墓碑銘とは

トルコの西部にある古代都市エフェソスには元々、アルテミスの女神を崇拝するギリシャ人が住んでいましたが、後にイエス・キリストを崇拝する人を受け入れたことから、聖母マリアが余生を送った地とも伝えられています。

エフェソス近くのアイドゥン近郊で発見された紀元前2世紀から紀元1世紀頃のものとされる円柱状の石碑には、古代ギリシャの記譜法がテキスト(歌詞)とともに刻まれています。作詞者の名前から「セイキロスの墓碑銘(The Seikilos epitaph)」と呼ばれているもので、完全な形で残っている世界最古の楽曲といわれています。

セイキロスの墓碑銘



2.セイキロスの墓碑銘に刻まれている文言

Εἰκὼν ἡ λίθος εἰμί.
Τίθησί με Σείκιλος ἔνθα μνήμης
ἀθανάτου σῆμα πολυχρόνιον


わたしは墓石です
セイキロスがここに建てました
不死の永久の思い出の印として



3.セイキロスの墓碑銘に刻まれている歌詞と旋律

古代ギリシャの記譜法は、音の高低を示すアルファベットと、音価を示す記号(棒線と点)をそれぞれテキスト(歌詞)の上に添える形式です。

セイキロスのスコリオン


セイキロスの墓碑銘

Ὅσον ζῇς φαίνου
生きている間は輝いてください

μηδὲν ὅλως σὺ λυποῦ·
思い悩んだりしないでください

πρὸς ὀλίγον ἐστὶ τὸ ζῆν
人生はほんの束の間ですから

τὸ τέλος ὁ χρόνος ἀπαιτεῖ. 
時(とき)はその終わりを求めてきますから


Hóson zễis, phaínou
mêdèn hólôs sù lupoû ;
pròs olígon estì tò zễn
tò télos ho khrónos apaiteî.


セイキロスの墓碑銘



記事更新日:2025/04/19
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