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The Knowing Way Japan(旧Gary Bonnel Japan)認定インストラクター&プロフェッショナルアカシックリーダー中島志保のブログです

2013年06月

生命の木とマルセイユタロット

カバラー生命の木は、神の存在 יהוהYHVH)を図式化したものです。これは神のDNA、または神の設計図であり、この世界にはすべてこの構造に則って生成消滅しています。


カバラー生命の木
生命の木


1.マルセイユタロットと生命の木
マルセイユタロットは、יהוהYHVH)という神の秘密をカードの図柄で表したものです。マルセイユタロットを使うだけで神の秘密を無意識に悟ることができます。

◎マルセイユタロット全78枚の構成
 ・大アルカナカード=22
 ・小アルカナカード=56枚(数カード=40枚・宮廷カード=16枚)



2.小アルカナ数カードとカバラー生命の木


01剣02剣03剣04剣05剣06剣07剣08剣09剣10剣
11杯12杯13杯14杯15杯16杯17杯18杯19杯20杯
21杖22杖23杖24杖25杖26杖27杖28杖29杖30杖
31玉32玉33玉34玉35玉36玉37玉38玉39玉40玉


◎テトラグラマトン(4文字の神名)=יהוהYHVH
 ・剣:יהוהYHVH):ヨッド
 ・杯:יהוהYHVH):へー
 ・杖:יהוהYHVH):ヴァウ
 ・玉:יהוהYHVH):へー(第2のへー)

◎10のセフィロト  
 ・剣のⅠ~X
 ・杯のⅠ~X
 ・杖のⅠ~X
 ・玉のⅠ~X



3.小アルカナ宮廷カードとカバラー生命の木



カバラー生命の木と4つの世界
生命の木


元型界(アツィルト)
1・2・3(三角形)

04剣の騎士08杯の騎士12杖の騎士16玉の騎士
剣の元型界
杯の元型界
杖の元型界
玉の元型界


創造界(ブリアー)
2・3・4・5・6
02剣の女王06杯の女王10杖の女王14玉の女王
剣の創造界
杯の創造界
杖の創造界
玉の創造界


形成界(イェツィラー)
4・5・6・7・8・9
03剣の王07杯の王11杖の王15玉の王
剣の形成界
杯の形成界
杖の形成界
玉の形成界


活動界
(アッシャー)
7・8・9・10
01剣の小姓05杯の小姓09杖の小姓13玉の小姓
剣の活動界
杯の活動界
杖の活動界
玉の活動界


◎元型界(アツィルト)
 ・宇宙創造の元型

◎創造界(ブリアー)
 ・天使の世界

◎形成界(イェツィラー)
 ・星辰界



4.大アルカナとカバラー生命の木


カバラー生命の木と数秘
生命の木


カバラー生命の木の22のパス(小径)

生命の木



記事更新日:2025/05/23

生命の木とヘブライ文字

近代哲学の祖として知られるフランスの合理主義哲学者ルネ・デカルト(1596-1650)は、精神と物体を峻別し、対立し合う二元的実体と見なしました。

しかし古代から伝わるカバラーでは、精神と物体の両方を含むあらゆる実体は、一つのものの形を異にした変容であると考え、存在の位相、事物の差異は、その同一実体の内部的な分節(つながった全体の中にあるいくつかの区切り)として把握することで、必然的に位階秩序(ヒエラルキア)の観念に導きます。これは、一方の極に神(光)、もう一方の極に物体(闇)を置くことで、その間にある存在はすべて光の明度のグラデーションに応じた位階(ヒエラルキア)に位置づけるということです。

カバラーではこの位階(ヒエラルキア)を10個のセフィロト(球体)と、それらを相互に結びつける22個の文字から成る生命の木で表現します。以下に、カバラー生命の木に対応するヘブライ文字をご紹介します。


カバラー生命の木に対応するヘブライ文字

生命の木



記事更新日:2025/05/23

生命の木と宇宙構造色

1.生命の木における宇宙構造色

生命の木


2.生命の木における宇宙構造色の配置

 ❶ケテル=
 ❷コクマー=
 ❸ビナー=
 
 ◎ダート
 
 ❹ケッセド=(⇔
 ❺ゲブラー=(⇔

 ❻ティファレト=(⇔
 
 ❼ネツアク=(⇔
 ❽ホド=(⇔
 
 ❾イエソド=(補色
 
 ❿マルクト=四色

 ※四色(黄・緑・茶・黒=レモン・オリーブ・あずき・黒)



色相環




記事更新日:2025/06/07

生命の木と霊魂の三層構造

人間


人は、魂と肉体によって成り立っています。そして魂と肉体の間には精神の領域があることから、人は、魂、精神、肉体の三層構造になっています。この三層構造は、高位の層から低位の層へと下る方向と、低位の層から高位の層へと上る方向と、相対する二つの方向性があります。

古今東西、ほとんどの霊的修行は、この三層の領域を、低位の層から高位の層へと向かって修練していく方法を取ります。まず最初に、霊的修行の場に通ったり山に籠ったりして世俗から離れ、低位の層(肉体)にともなう心の働きに取り組みます。次に、中位の層(精神)にともなう精神の働きに取り組みます。次に、高位の層(魂)にともなう霊性の働きに取り組むために、密儀に参入するためのイニシエート(通過儀礼)を経て、最後に神性に到達するというプロセスをたどります。

低位の層(肉体)から高位の層(霊性)へと上昇する道の途中で、すべての人が自己肥大という意識状態に遭遇します。霊的修行の初歩において、ほとんどの人が自己肥大が原因となって霊界の魔に憑りつかれ、悪魔の虜(とりこ)になります。

マルセイユタロット「悪魔」のカード
a15


1.低位の層「グフとネフェシュ」

生命の木において、マルクトに相当する意識をグフ(guph)といいます。グフは、人の肉体、あるいはその機能である物質的組成を指します。グフ(肉体)には生まれたときから動物的な本能や生命力が備わっており、後天的な経験や学習を経ずに一定の行動様式を取ることができます。人はグフを通して外界の世界とつながり、この地上に存在することができます。

次に、生命の木において、イエソドを中心とする意識をネフェシュ(nephesh)といいます。ネフェシュは、肉体またはその機能である物質的組成を支配するものです。ネフェシュは個人の潜在的な情報を含む低次の自我であり、思考や感情はネフェシュの領域から生まれ、それらはすべて地上で生きるための動機(motivation)として機能します。また、心霊現象もネフェシュの領域です。

グフは肉体で、ネフェシュは肉体を取り巻くエーテル体に相当します。このエーテル体は人が両手を広げたくらいの大きさで、体全体を卵の白身のように取り巻き、物理的身体に沿って存在する内側の層とその外側の層の二層に分かれています。人の思考や感情がわかるのは、この肉体を取り巻くエーテル体の領域(ネフェシュの領域)の情報を読み取っていることになります。


低位の層:ネフェシュ(左)とグフ(右)

生命の木(4)


◎生命の木における低位の層「グフとネフェシュ」に対応するセフィロト
 ❼ネツアク(勝利)
 ❽ホド(栄光)
 ❾イエソド(基礎)
 ❿マルクト(王国)

グフ:肉体、またはその機能である物質的組成
 ・生命の木:4つの世界ではアッシャー界(活動界)に相当する。
 ・生命の木:10のセフィロトではマルクトが中心にある。

ネフェシュ:低位の自我(心の領域)
 ・生命の木:4つの世界ではアッシャー界(活動界)に相当する
 ・生命の木:10のセフィロトではイエソドが中心にある。



2.中位の層「ルアク」

生命の木において、ティファレトを中心とする意識をルアク(ruach)といいます。ルアクは、低次の自我であるネフェシュを統合し、高次の自我を司る領域です。魂と肉体の中心にあり、霊的な方向性と自己の意志を表します。▶精妙な実体としてのエーテル


中位の層:ルアク

生命の木(3)


◎生命の木における中位の層「ルアク」に対応するセフィロト
 ❹ケッセド(慈悲)
 ❺ゲブラー(峻厳)
 ❻ティファレト(美)
 ❼ネツァク(勝利)
 ❽ホド(栄光)
 ❾イエソド(基礎)(真の理性)

ルアク:高次の自我(理性の領域)
 ・生命の木:4つの世界ではイェツィラー界(形成界)に相当する。
 ・生命の木:10のセフィロトではティファレトが中心にある。



3.高位の層「
ネシャマー」

生命の木において、ダートを中心とする意識をネシャマー(neshama)といいます。ネシャマーは、高次の自我であるルアクを統合し、自我というものを完全に超越した意識を司る領域です。思考や感情がなく、神の領域から直接降りてきた直観、叡智、畏怖心などを表します。


高位の層:ネシャマー

生命の木(2)


◎生命の木における高位の層「ネシャマー」に対応するセフィロト
 ❷コクマー(智慧)
 ❸ビナー(理解)
 ◎ダート
 ❹ケッセド(慈悲)
 ❺ゲブラー(峻厳)
 ❻ティファレト(美) 

ネシャマー:霊性(自我の超越)
 ・生命の木:4つの世界ではブリアー界(創造界)に相当する。
 ・生命の木:10のセフィロトではダートが中心にある。



4.神性の層「イェキダー」

生命の木において、人が到達しうる最高の境地をイェキダー(yechidah)いいます。イェキダーは「一なるもの」や「単一性」を意味し、これに相当するものとして、古代の秘教では、ウニオミスティカ(神人合一)、ユダヤ教やキリスト教における神と直接対面することを意味するシェキナー(臨在)、仏教における三昧(さんまい、ざんまい)などがあります。人の魂は、まず最初にここから流出し、最終的にここに帰ります。


神性の層:イェキダー
生命の木(1)


◎生命の木における高位の層「ネシャマー」に対応するセフィロト
 ❶ケテル(王冠)
 ❷コクマー(智慧)
 ❸ビナー(理解)

イェキダー:神性(至高の三者)
 ・生命の木:4つの世界ではアツィルト界(元型界)に相当する。
 ・生命の木:10のセフィロトではケテルが中心にある。


マルセイユタロット「神の家」は
ケテル(王冠)の光を意味します

a16



自己肥大から悪魔の誘惑の虜(とりこ)となった人は
神の光が降りてくると眩しくてひっくりかえります。

a15a16



生命の木


記事更新日:2025/09/28

数から見るYHVHの構造

1.神名としてのテトラグラマトン

ヘブライ語聖書(旧約聖書)の創世記は、「初めに、神は天地を創造された」という言葉から始まります。その天地が創造される前に何が起きたのかというと、神が自分自身の内部に凝縮していきました。そしてそれが原初の点(ヨッド)となり、その点から4つの文字: יהוה が派生しました。この4つの文字は、テトラグラマトン(4文字の神名)と呼ばれています。英語のアルファベットでは YHVH と表されます。

YHVH

フェニキア文字
アラム文字
ヘブライ文字



2.テトラグラマトンと数の関係

◎テトラグラマトンを配置する。 

YHVH(1)


◎配置したテトラグラマトンを1,2,3,4
の数で表す。 
  
・4は1,2,3の三角形から生み出された新しい1となる。
YHVH(2)


◎4をヨッドとする。 
 ・7
は第2のヘーとなる。
YHVH(3)

◎7をヨッドとする。
 
 ・10
が第2のへーとなる。

YHVH(4)

◎上の3つをまとめる。

 ・3つの三角形がヨッド、ヘー、ヴァウを表す。
 ・10が第2のへーとなる。
YHVH(5)



3.生命の木と10のセフィロト

生命の木は、3つの三角形と10から成るYHVHの構造を持っています。カバラーの教えの中にあるアイン(無)、アイン・ソフ(無限)、アイン・ソフ・アウル(無限の光)という三重の否定的存在は、ヨッド(1)、ヘー(2)、ヴァウ(3)に相当し、この3に対する4が新しい1、つまり王冠(ケテル)として顕現世界に到来します。つまり王冠より生成される生命の木そのものが、すでに否定的存在のシェキナーなのです。

生命の木

こうしてみると、1,4,7,10は1の性格と第2のヘー、つまり4の性格を合わせもつ極めて特異な数であることがわかります。このように、生命の木(セフィロト)の10という数は、4の二重の展開であり、YHVHに由来します。



4.生命の木と22のパス

◎1,2,3を上向きの三角形で表す。
 ・この三角形は、能動的なヨッドに対応すると考える。

YHVH(6)

◎4,5,6を下に向いた三角形で表す。
 ・この三角形は、上向きの三角形(能動的なヨッド)と対立する受動的なヘーと考える。

YHVH(7)


上向きの三角形と下向きの三角形が統合する。
 ・統合されたものをヴァウと考える。
 ・1,2,3,4,5,6,7が、ヘクサグラム(六芒星)とその中心点を形成する。

YHVH(8)


◎ヘクサグラム(六芒星)の中心点である7をヨッドにする。
 ・1=1,2,3,4,5,6の六芒星と中心の7=第1のヨッド
 ・2=7,8,9,10,11,12の六芒星と中心の13=第2のヘーとなる。
 ・3=13,14,15,16,17,18の六芒星と中心の19=第3のヴァウとなる。
 ・4=19,20,21の三角形と中心の0=第4のヘーとなる。


YHVH(9)

この図をよく見ると、テトラグラマトン(YHVH)が三重に現れていることがわかります。数(セフィロト)の10はYHVHの二重の展開でしたが、ここでは三重の展開になります。二重、三重と続いたことから、さらに四重の展開も考えられます。


六芒星



記事更新日:2025/05/22

生命の木の基本的な構造

認識不可能な宇宙的絶対者をカバラーではアイン・ソフといいます。アイン・ソフがみずからを現わそうとしたとき、中心点ができて光り輝きました。これは球体(セフィロト)となり、最初の球体(セフィロト)をケテル(王冠)といいます。そこから九つの大きな球体が現れて、生命の木と呼ばれる一本の木の形となりました。

カバラー生命の木は、神の存在 יהוהYHVH)を図式化したものです。これは神のDNA、または神の設計図であり、この世界はすべてこの構造に則って生成消滅しています。


カバラー生命の木
生命の木


1.10のセフィロトと22のパス

生命の木は、10のセフィロト(球体)から成る複合体(構造体)です。10のセフィロトはそれぞれパスと呼ばれる通路で結ばれており、それらは全部で22あります。

◎円が意味するもの:
 ・円は、原初的なイメージを持ちます。
 ・円は、一つのまとまった世界を表します。

◎円が持つもの:
 ・円は、内側と外側のエネルギーを分けます。
 ・円は、内側にあるエネルギーを支配します。

◎生命の木に描かれている円:
 ・単数の球体=セフィラー(Sephrah)と呼ぶ。
 ・複数の球体=セフィロト(Sefirot)と呼ぶ。

◎生命の木に描かれているパス:
 ・パスは小径と訳され、セフィロトとセフィロトを結ぶ道を表します。
 ・パスはパスワーキングという西洋魔術の瞑想を行う際に使用します。



2.4つの世界

ケテル、ダート、ティファレト、イエソドを中心とした4つの円を描いたとき、それぞれの円に含まれるセフィロトのまとまりを4つの世界といいます。ここでいう世界とは、空間や場所のことではなく、影響圏内のことであり、ある種の波動を意味します。

生命の木


アツィルト界(元型界)…3つのセフィロトから成る世界
 ❶ケテル(円の中心)
 ❷コクマー
 ❸ビナー
 ※ダートを除く

ブリアー界(創造界)…6つのセフィロトから成る世界
 ❶ダート(円の中心)
 ❷コクマー
 ❸ビナー
 ❹ケッセド
 ❺ゲブラー
 ❻ティファレト
 ※ケテルを除く

イェツィラー界(形成界)…6つのセフィロトから成る世界
 ❶ティファレト(円の中心) 
 ❷ケッセド
 ❸ゲブラー
 ❹ネツァク
 ❺ホド
 ❻イエソド
 ※ダートを除く

アッシャー界(活動界)…4つのセフィロトから成る世界
 ❶イエソド(円の中心)
 ❷ネツァク
 ❸ホド
 ❹マルクト



3.3つの三角形

生命の木


元型の三角形…神の領域
 ・ケテル
 ・コクマー
 ・ビナー
 
倫理の三角形…霊(スピリット)の領域(倫理的行動の支え)
 ・ケッセド
 ・ゲブラー
 ・ティファレト
 
魔法の三角形…現実化の領域(何かの企画、設計、実現)
 ・ネツァク
 ・ホド
 ・イエソド

スクリーン…物質界に投影する領域(三つの三角形を物質界に投影する)
 ・マルクト



4.3つの柱

生命の木


中央の柱…中央にある柱。
 ★中庸の柱。
 ・ケテル
 ・ティファレト
 ・イエソド
 ・マルクト
 
力の柱…右側の柱。ヤッキムの柱(白い柱)や「慈悲の柱」ともいう。
 ★陽性の柱。男性性、能動性、積極性。
 ・コクマー
 ・ケッセド
 ・ネツァク
 
形の柱…左側の柱。ボアズの柱(黒い柱)や「峻厳の柱」ともいう。
 ★陰性の柱。女性性、受容性、消極性。
 ・ビナー
 ・ゲブラー
 ・ホド



5.7つの水平」

生命の木


◎7つの水平
 ・第7階段:ケテル
 ・第6階段:ビナー=コクマー
 ・第5階段:ゲブラー=ケッセド
 ・第4階段:ティファレト
 ・第3階段:ホド=ネツァク
 ・第2階段:イエソド
 ・第1階段:マルクト



6.稲妻の閃き

生命の木


◎稲妻の閃き(ひらめき)
 ❶ケテル
 ❷コクマー
 ❸ビナー
 ❹ケッセド
 ❺ゲブラー
 ❻ティファレト
 ❼ネツァク
 ❽ホド
 ❾イエソド
 ❿マルクト



7.蛇の上昇

生命の木


8.流出と帰還
ケテルとコクマーは「パス」で結ばれています。これは最初の『流出』と呼ばれています。神のあふれるエネルギーが、ケテルのところに収まりきれず、1次元下のコクマーに流出することを意味します。ここで神は初めて人格神「父」となります。これはケテルからこぼれ出たものがコクマーになっただけのことで、ケテルは依然としてケテルです。

上位のものの一部が下位に流れ出たとき、1次元下のものに変容しますが、下位のものは上位と同じ本質を共有しています。上位のものと下位のものは本質を共有しているが故に、互いに照応し、双方向に交流します。また、『流出』ばかりではなく、下位から上位への『帰還』も可能です。

こうした関係は、すべてのセフィロト同士に当てはまります。このことから、一番下にある物理世界のマルクトは、神の流出の最終的な表現ということになります。

神は、形象や色彩、寸法といった形でこの世界に出現しています。逆にいえば、現象世界の形象、色彩、寸法などを手がかりにして、神にまで遡ることができるということです。


雪の結晶


記事更新日:2025/05/22

ロバート・フラッドの生命の木

1.ロバート・フラッドの生命の木

16世紀に活躍したイギリスの神秘思想家ロバート・フラッドは、旧約聖書の創世記(第1章)で神が「光あれ」といったときの最初の流出を、生命の木という姿で描いています。


22458416

初めに、神は天地を創造された。
地は混沌であって、闇が深淵の面(おもて)にあり、
神の霊が水の面(おもて)で動いていた。
神は言われた。
「光あれ」


ロバート・フラッドのセフィロトの木(生命の木)
Sephirot Tree of Life, 1617Robert Fludd

生命の木



2.逆さに描かれている生命の木


ロバート・フラッドの生命の木は、根が上で葉が下に描かれています。この木は最高天球(炎上天球)に根を生やし、幹から枝、葉から末端にいくに従って下に向かって生えるように描かれています。つまり最高天球(炎上天球)からこちらに向かって生えているのです。

一つ一つのセフィロト(球体)を見ると、一番上にケテル(王冠)という王冠を戴いた根っこがあります。その下に幹が生え、そこからいくつか枝が分かれ、それぞれコクマー(智慧)、ビナー(理解)、ケッセド(慈悲)、ゲブラー(峻厳)、ティファレト(美)、ネツァク(勝利)、ホド(栄光)、イエソド(基礎)と名づけられ、木の先端にはマルクト(王国)のセフィロトがあります。

マルクトからさらに10本の棕櫚のような葉が分かれており、そこにも名前が記されています。ちょうど真ん中の一つ右にある葉には Malcuth in Animas と書かれており、これは宇宙の魂を意味します。それい以外の9つの葉にはそれぞれ天使の階層が割り当てられています。

この木には10個のセフィロトがありますが、その一つ一つのセフィロトには、マルクトと同じように10個のセフィロトが存在します。このように生命の木は多重構造になっていることから、宇宙は生命に溢れていることがわかります。

生命の樹


記事更新日:2025/05/22

カバラーにおける生命の木の成り立ち

1.生命の木が登場する最初の書物

ユダヤ教の神秘主義思想において「生命の木」という概念が登場する最初の書物はセフィール・イェツィラーסֵפֶר יְצִירָה 創造の書)です。この書物はユダヤ人の祖アブラハムが書いたとされていますが、その他にも、紀元1世紀末から2世紀にかけて活躍したユダヤ教の律法学者アキバ・ベン・ヨセフが成立させたという説や、それよりも前に書かれたという説、あるいは、紀元5世紀や6世紀に書かれたという説もあります。これは何を意味しているのかというと、創造の書という書物が、いくつもの層に分かれていて、最初の部分は紀元1世紀から2世紀あたりに書かれ、最終的にこの書物が完成したのが紀元5世紀や6世紀あたりではないかということです。いずれにしても、「聖書」と呼ばれている一連のものよりも後に完成したことは確実で、それは「カバラー」というものが書物化される前の時代になります。

「創造の書」が成立した時期と「カバラー」の原初の内容が発展した時期が同じくらいであることから、この「創造の書」に書かれていたものを取り入れて「カバラー」というものが成立していったと思われます。



2.カバラーと生命の木の関係

生命の木の中に含まれる10のセフィロトには、それぞれケテル、ティファレト、マルクトといった名称がつけられていますが、創造の書にはそのような名称は出てきませんので、後世につけられたものということがわかります。また、10のセフィロトは、森羅万象や神の世界のことを説明するものであったり、自然哲学のようなものであったり、あるいは文字の秘密などを扱った神秘的な書物だと解釈する人もいます。このように創造の書というのは、たいへん短い本ではありますが、非常に不可思議な格言めいたものの集合体のようなもので、長い歴史の中でその解釈は自由に行われています。

12世紀の後半から、セフィール・イエッツラーをカバラーの教義として解釈するという伝統が盛んになり、今日ではカバラーと生命の木をセットになって解釈することがポピュラーになりました。このように、創造の書はカバラーの書物ではありませんが、いかに創造の書とそこに書かれている生命の木をカバラーとして解釈するかということがカバリストの間で長年研究されています。


生命の木



3.生命の木とは何か

生命の木とは、この世界のあらゆる存在が成り立つ共通の機構(それぞれの部分が互いに関連して働く仕組み、または内部構造)を表したもので、永遠かつ普遍の法則です。

認識不可能な宇宙的絶対者をカバラーではアイン・ソフといいます。アイン・ソフがみずからを現わそうとしたとき、中心点ができて光輝きました。この最初の球体(セフィロト)をケテル(王冠)といい、ここから九つの球体が続けて現れ出て、一本の木となりました。10個のセフィロト(球体)は、とりわけ重要なはじめの3つ(ケテル、コクマー、ビナー)をそれぞれ頂点として、3本の柱(中庸の柱、峻厳の柱、慈悲の柱)が配置され、その間を22本の通路が結んでいます。セフィロトはそれぞれ神の力の一面であり、すべてが合わさって一つの世界を構成しています。

生命の木


記事投稿日:2025/05/22
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